
みなさま、こんにちは(^^♪
私たちシニア夫婦は、ロンドンに初めて旅行しました。
イギリスの食事は「美味しくない」と聞きましたが、産業革命を生んだ長い歴史を育む国に、食文化が進歩しないのは納得できません。
一説には、食材の味を引き立たせるために基本は薄味ベースである。
個人の好みによって、調味料を配合する食べ方であると聞きました。
(妻・ユルバ)

韓国の「参鶏湯」と似ていると思いました。
今回のツアーでは、英国のソウルフードと言われる「フィッシュ&チップス」を最初にいただきました。
とても美味しく満足しました。
しかし、王政の紳士淑女の国が、何故「魚とじゃがいも」なのか、疑問が残りました。
その食事の体験を書いてみたいと思います。
皆様の旅の参考になりましたら幸いです。
(夫・ユルジ)
イギリスの「3大料理」とは?

イギリスの「3大料理」は、「フィッシュ&チップス」、「イングリッシュ・ブレックファスト」、「サンデーロースト」と言われています。
最初の「フィッシュ・アンド・チップス(Fish and Chips)」は、今回の旅の最初の昼食でいただきました。

英国の伝統的な国民食であり、白身魚のフライ(フィッシュ)と、フライドポテト(チップス)を組み合わせた料理です。
タラやカレイなどの白身魚を、苦いビール入りの衣で揚げて、棒状のフライドポテト(アメリカより太い)と共にワンプレートで提供され、レモン、ケチャップ、モルトビネガー、タルタルソースなどが味付けとして添えられます。

2番目の「イングリッシュ・ブレックファースト」は、英国の代表的な朝食メニューです。
トーストや卵、ソーセージ、マッシュルーム、焼き豆のトマト煮、ベーコン、焼きトマトなどをワンプレートに、好みに合わせて取っていただきます。
海外を旅行すると「イングランド・ブレックファースト」とも言われます。

3つ目の「サンデー・ロースト」は、英国の日曜日に食べる伝統料理です。
牛肉、豚肉、鶏肉、ラム肉などのロースト肉(肉の塊のままオーブンでじっくり焼く調理法)に、ローストポテト、旬の野菜、ヨークシャープディングがワンプレートに盛られ、グレイビーソースをかけて食べます。
「NORTH SEA FISH」の前にバスが着く

午前中は、世界遺産の「ウエストミンスター寺院」などを見学して、昼食を食べる店「NORTH SEA FISH」に着きました。
名前から見ると「北海の魚」という意味でしょうか。

ツアーの10数名が、指定の席にそれぞれ座りました。
清潔でシンプルな、趣のある良いお店でした。
魚料理特有の臭みとかは無く、ラウンジのような喫茶店のような、感じの良い作りでした。
壁には、魚を描いた額装絵画、キャンバス、大漁旗を立てたような漁船の木工品などが感じよく飾ってありました。
「サラダ」が運ばれる

店内には、キビキビとした背の高いイギリス人女性が、笑顔で接客してくださり、とても感じが良かったです。
ロンドンに来て、初めての現地人の方との交流でした。
ロンドンは移民が40%と言われ、ホール担当は移民の方々かと思いましたが、こちらは違っていました。
日本をはじめ各国では、ホールには外国人の方々がとても多いです。

お水とソースとサラダが来ました。
サラダは、新鮮でパリパリとして甘味があり、とても美味しかったです。
さすがにオーガニックの進んだ欧州野菜は美味しいと思いました。
次に、どのとうな魚のフライが出てくるのか興味シンシンでした。
「フィッシュ・アンド・チップス」が出る

ついに運ばれて来ました。
魚のフライとフライドポテトと、レモンが添えてあり、揚げてすぐなので、微かに湯気が上がっていました。

レモンを指で絞り、全体にかけました。
フライをフォークに刺して口に入れると、湯気とともに衣のカリカリ感が食欲をそそりました。
タラの白身の甘さが口に広がりました。
臭みは一切ありません。
白身と衣が絡み合って、独特の美味しさと、そのボリュームに満足しました。
フライドポテトは、太めですが、中のフカフカのバレイショ感と芋の甘さが口中に広がりました。

ハワイのギャングウルフで食べたフライドポテトは、細長くてカリカリが行きすぎて、苦くて私たちには食べられませんでした。
ロンドンのフライドポテトは、イギリス北部生産の「じゃがいも」を食べたというご当地感を大いに満足させました。
ご馳走様でした!!
「フィッシュ・アンド・チップス」の料理法

「フィッシュ・アンド・チップス」は、白身魚をフリッターにして揚げたものと、棒状のフライドポテトを一緒に食べる、イギリスを代表するファーストフードです。
魚に付ける衣は、小麦粉を卵や水で溶いたものに、少量の重曹と酢やビールなどを入れます。
英国のチップスは、ポテトチップスのことではなく、アメリカのフライドポテトのイギリスでの呼び名です。
(女性店員さん)

現在ではピーナッツ油などの植物油が主流ですが、ラードを使う店が少数あります。
ラードは料理に独特の風味を与えるが、反面ベジタリアンや肉食・豚肉を忌避する人々から敬遠されます。
伝統的な食べ方として、少量の塩や酢をかけるのが一般的です。
(男性ガイドさん)

私たちは、この料理はどちらも揚げ物なので、シニアには油が悪いと胸焼けがするので心配しました。
こちらの店は美味しかったので完食しましたが、胸焼けは一切しないので「ピーナツの植物油」ということで安心しました。
「フィッシュ・アンド・チップス」の歴史

19世紀中ごろには、英国では、魚のフライとフライドポテトが、店頭で販売されていました。
本来は、魚のフライは、「ユダヤ人セファルディ系」の移民が、安息日に食べていた料理でした。

それが広がり、1840年代には、魚のフライをごく普通に購入できるようになりました。
1860年代以降は、「フィッシュ・アンド・チップス」として2つのフライが一緒に販売され普及します。

「フィッシュ・アンド・チップス」が伝統的な国民食として普及したのは、産業革命の影響が大いにあります。
鉄道輸送や冷蔵技術、トロール船技術の進化により、地方から魚やジャガイモなどが大量に新鮮なうちに大都市に運ばれるようになりました。
また都会の多くの労働者などが、手軽に食べられる栄養価の高いファーストフードとしての食文化を確立に貢献したことにあります。

私たちは、「フィッシュ・アンド・チップス」を食べることで、英国の国民食の文化の一端を知りました。

北海の新鮮な魚、イングランド北部農村のじゃがいも、ユダヤの移民の知恵、そして産業革命による技術革新、都市化による労働者の栄養と食文化が重なり「フィッシュ・アンド・チップス」が誕生したのです。
この味をリアルに体験し、感動しながら午後の「大英博物館」の見学に出発しました。
まとめ

英国に初めて訪問し、現地でリアルに「フィッシュ・アンド・チップス」というロンドンのソウルフードをいただきました。
イギリスの3大料理の一つを食べて、食文化の歴史、風土、人々に触れ合い貴重な経験を積み感激しました。

北海で魚を獲られる漁師さん、じゃがいもを収穫される農家の方々、食文化を伝えられた「ユダヤ人セファルディ系」の移民の方々、お店のオーナー、調理師さん、サービスをしてくださった多くの皆様に、深い敬意と感謝を捧げます。
ありがとうございました。
See you(^^♪
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