みなさま、こんにちは(^^♪
先日、テレビを見ていましたら北九州小倉の「合馬茶屋」のタケノコ料理を、番組の突撃隊が食べていました。
九州の「合馬タケノコ」は関西の一流料亭でも、筍の最高級品として有名です。
あまりに美味しそうで、「死ぬまでに一度は味わいたい」と夫に言ってしまいました。
夫が直ぐにネットで調べたら、営業期間は毎年3/1〜5/6とのことで、旬のシーズンのみでした。
それを聞いたら、「今しか食べられない!」と2人とも思いました。
高齢の身には、いつ動けなくなるか分かりません。
少々遠くても、観光がてら「今行こう!」と決めました。
初めてなので、少し調べて予備知識を得てから向かいました。
「合馬(おおま)たけのこ」は、何故有名ですか?
「合馬(おおま)たけのこ」は、北九州市小倉南区(竹林面積1,400ha)の合馬地区で採れ、関西市場では最も単価の高い極上品として取引されています。
出荷時期は1月~4月頃で、出荷量は約3,200tほどです。
新鮮なものは刺身(生)でも食べられ、特に「白子」と呼ばれる筍は最高級品と言われます。
シーズン初出荷の筍は、ほぼ全てが関西向けで、地元には出回りません。
最も美味しい時期を、見極め掘り起す「合馬たけのこ」は、和食・筍料理の本場・京都、大阪の高級料亭で指名される逸品です。
「合馬たけのこ」の歴史は?
日本で竹が生育した記録は、縄文時代にあります。
日本で、タケノコを食用とした歴史は古く、古事記や日本書紀に、タケノコが食用や薬用とされた記録が残っています。
「竹」の原産地は、世界各地にありますが、現在の日本でタケノコを取る竹は「孟宗竹(もうそうちく)」です。
江戸中期に、中国から琉球を経由して伝わり、南を中心に全国に広がりました。
九州に竹林は多く、福岡県の「合馬たけのこ」は近隣に出荷し、昭和30年代に筍の缶詰工場を設置しました。
その後、竹林改良事業の展開、「合馬たけのこ」のブランド化、「合馬たけのこ振興会」を設立し、農林水産大臣賞、内閣総理大臣賞を受賞し現在に至ります。
「合馬たけのこ」の特徴は何ですか?
「合馬たけのこ」は、食用タケノコとして香り、味、歯ごたえが最も美味しいと言われる「孟宗竹」を心を込めて育てています。
合馬地区は、タケノコの生産に適した粘土質の赤土があり、土づくりを徹底しています。
水分を適度に含んだ土壌に、適量な肥料を年に4回与え、竹林全体に客土し、最適な自然環境を造ります。
これにより、タケノコの変色、硬化を防ぎ、白色で柔らかく、えぐみやアクが少なく、うま味が増し、甘みのある風味豊かな、タケノコに育ちます。
そして旬と鮮度が、タケノコの命と言われて、テレビなどで放映されます。
タケノコが成長し、土を押し上げてできるわずかなひび割れを発見して、慎重に鍬を入れて掘り出します。
そして、間髪を入れず出荷し調理するシステムを講じています。
美しく手入れの行き届いた竹林で、地の底から成長して頭を出したタケノコは、3月から4月にかけて最盛期の収穫を迎え、人々に食の幸せを提供して行きます。
「合馬茶屋(おうまちゃや)」で筍料理は食べられますか?
「合馬茶屋」では、タケノコの採れたての旬の美味しさを贅沢に詰め込んだ、限定コース料理を提供しています。
2024年の営業日は、3月1日(金)~5月6日(月)です。
営業時間は、10:00~13:00、1日限定100食までで、予約はできません。
自然環境の中で育つタケノコですので、予定の変更等もあると思われますので、電話で「お問い合わせ」をして訪問されることをお勧めします。
私も、電話で確認して行きましたので、スムーズの料理をいただき大変満足しました。
電話は、070-2384-6639です。
住所は、福岡県北九州市小倉南区大字合馬644です。
アクセスは、小倉駅(JR)から車で約30分、小倉南インターから車で約10分、徳力嵐山口駅(モノレール)からタクシーで15分くらいです。
支払い方法は現金のみ、席数は60席、個室無し、全席禁煙、駐車場有りです。
小倉駅から合馬茶屋へ向かう(体験談)
予約をしようと思い、ネット検索しましたら「予約不可100食限定」と書いてありました。
これは困った、はるばる尋ねて、食べられないでは困るので、様子を電話で聞くことにしました。
夫婦オープンで、電話をしたら直ぐに、元気な声で女性が出られました。
“小倉生まれで玄海育ち、口も荒いが気も荒い🎶”
北九州らしい粋の良い声で、人情味溢れる対応に、こちらも元気をいただきました。
「100食限定なので、もし行って食べられないこともあるでしょうか?必ず食べられる方法がありましたら教えてください」とお願いしました。
店員さんが「10:00開店ですが、12:00頃までに来られれば必ず食べれます。
13:00を過ぎると団体さんが入りますので、それまでに来られると良いです。
毎日多くのお客様のお世話をしていますので大丈夫です」と親切に言われました。
夫と共に、平日の12時に、合馬茶屋に着くように計画を練りました。
当日は、小倉駅から徳力嵐山口駅までモノレール(7,3km、15分、320円)で行きました。
徳力嵐山口駅から、合馬茶屋までタクシー(2,100円)を利用しました。
着いた時間が12:05でした。
「合馬観光たけのこ園」の駐車場には、車が多く置いてありました。
人影はあまりありませんので、皆さんは隣の「合馬茶屋」で昼食中だろうと思いました。
急いで合馬茶屋の玄関に向かいました。
4組10数人の方々が、名前を記入して待っておられました。
私たちも記名して、庭園を見学しながら待ちました。
20分ほどで順番が来たので、名前を呼ばれました。
大きな立派な一軒家がお店になっています。
現在も住んでおられるとのことでした。
奥の方は、団体さんの予約席のようでした。
窓側の角テーブルが空いたので、案内します、と言われました。
真正面に大きな紅葉がある、立派なお席でした。
通路は狭くて、椅子を押しながら通り抜けて座りました。
直ぐに、おしぼり、お茶が来ました。
テーブルの上のメニュー表を見ました。
忙しそうなので、直ぐに注文しました。
「竹コース」をいただきました
メインメニューは2種類で、「竹コース・究極の筍づくし3,850円(税込)」と「梅コース・筍満載3,300円(税込)」です。
違いは、「筍ステーキうにソースがけ」と「茶碗蒸し」が、有るか無しです。
「筍ステーキうにソースがけ」を、是非食べたかったので竹コースを注文しました。
高齢の身には量が多いと思いましたが、「焼き筍」も食べたかったので一人前注文して夫婦でシェアすることにしました。
「筍のお刺身」他を食べて、満足!まんぞく!
5分ほどで、最初のセットが運ばれて来ました。
「ハヤッ!!」
松花堂弁当風の朱と黒のお重に、白い「筍のお刺身」「筍のお煮しめ」「筍の木の芽あえ」「筍の白あえ」「筍のきんぴら」「ローストビーフ筍ソースかけ」が入っています。
「筍のお刺身」はここに来ないと食べられない代物ですので、他の料理の味に邪魔されないように、一番先にいただきました。
筍のお刺身が5枚、大葉と千切り大根、ワカメの上に添えられていました。
わさびを乗せて、淡い醤油に付けて、口に入れます。
ほのかなタケノコの香りがして、クリーミーで繊細な舌触りがシャリシャリと刺激する、秀逸な味でした。
5枚もいただき、これだけで遠路はるばる来た甲斐がありました。
満足!まんぞく!
タケノコやぜんまいなど6種類のお煮しめも淡い春の季節の味でした。
木の芽和え、白あえ、胡麻入りきんぴらも繊細なご当地の味を楽しめました。
野菜料理の中、唯一のビーフに筍ソースがふんだんに掛けられ、肉好きにはたまらない逸品でした。
「筍ステーキ雲丹ソース掛け」他を食べて、まんぞく!マンゾク!
続いて、「筍御飯」「若筍汁」「筍茶碗蒸」「筍ステーキ雲丹ソース掛け」が運ばれてきました。
「筍御飯」は、竹筒をキレイに削って作られ、作者の繊細な心意気が感じられました。
良質のふっくらとしたご飯に、タケノコのほのかな味が染み込み、ほおを緩ませてくれました。
「若筍汁」は、細長い「かぐや姫」が出てきそうな優雅な竹の紋様が美しい竹筒に、若いタケノコが季節の野菜と共に入り、香りを楽しませてくださいました。
「筍茶碗蒸」は、大葉と小ぶりの椎茸が入り、しっかりと味のついた出汁に、タケノコをガリガリと転がして、口に放り込みました。
「筍ステーキ雲丹ソース掛け」は、食べて驚きの逸品でした。
竹半身に大笹を敷き、焼き目の付いた大ぶりのタケノコが2枚が、イチョウの葉のように抱き合わされ、真ん中に黄卵のようはウニのソースがかけられていました。
口に入れてバリバリ噛みますと、淡いタケノコにウニ特有の深い味が絡み合い、タケノコの春の味わいがダイナミックに引き出される逸品でした。
まんぞく!マンゾク!
「筍のてんぷら」を食べて、マンゾク!満足!
更に、数分後にアツアツの「筍のてんぷら」が運ばれました。
天ぷらは熱いのが命です。
他の料理は中断して天ぷらに挑みました。
魚ものでは唯一のエビ1匹、タケノコ3枚、カボチャ、こごみ、タラの芽が入っていました。
天ぷらには、合馬茶屋特製の抹茶塩、柚子塩と辣油をかけるように言われました。
先ず、タケノコに柚子塩をかけて辣油を乗せて、バリバリ食べました。
このラー油が逸品でして山椒の実などが入りまして、ピリッっとしてタケノコの旨みを引き出してくれます。
塩の中の抹茶味と柚子味も十分に楽しませていただきました。
特製ラー油は天ぷらだけでなく、ご飯や他の料理にもかけておいしくいただきました
マンゾク!満足!
「焼きタケノコ」食べて、極楽!ごくらく!
最後の「焼きタケノコ」は、15分後くらいに運ばれて来ました。
今日、最も食べてみたかったタケノコ料理の一つで、ご当地でしか味わうことができません。
タケノコ王国の最高級の上物をいただけるのです。
とても興奮して待っていますと、もうもうと湯気を立てて運ばれてきました。
半竹の上に、タケノコを縦に二つ切りし、それを三つに切り揃えて、六つ切れにし、ちょうど食べやすい大きさです。
その一切れを箸で取り上げ、ワサビを乗せて、タレに付けて口内に放り込みました。
アツアツのタケノコの身から柔らかい甘味を舌に感じ、焼けた香ばしさが鼻腔をくすぐりました。
あっという間に、2人で3切れづつ、口に入れボリボリ噛み砕き、飲み干しました。
極楽!ごくらく!
まとめ
合馬タケノコの特集をテレビで見て「今行こう!」と決め、初めてなので予備知識を得てから向かいました。
タケノコの王者、合馬筍、そのご当地で旬の採りたての白子を刺身でいただき、「究極の筍づくし」を堪能できることは、一生に一度は日本人として経験したいと思いました。
今回は、全てがラッキーに物事が運び、和食の筍料理の最高級品を食することができました。
お客さんはいっぱいで、老いた母を連れた息子さんや娘さんを沢山見かけました。
親孝行をしているのでしょう。
インバウンドを案内するグループもあり、日本の食文化を伝えておられました。
近くの食通の方でしょうか「これだけのレベルの筍料理は、首都圏や関西の料亭では3倍はする」と言っておられました。
合馬タケノコは、九州の山里にありますが、日本人の和食のタケノコの究極を、食べに出掛けてみられてはいかがでしょうか。
私たちも遠くから時間をかけて来て、タケノコ初め、地元の旬の野菜のこだわり料理をいただき大満足しました。
合馬茶屋の料理人さん、関係者の皆さま、合馬の食文化を支えておられる皆さま、美味しい筍をありがとうございました。
See you(^^♪
コメント