みなさま、こんにちは(^^♪
広島に初めて旅行で来ました。
広島は今年(2023年)G7があり世界的に有名になり、内外の旅行者でごった返しております。
遠路はるばる来ましたので、究極の広島を体験したいのはどなたも同じでしょう。
旅行の楽しみの一つは食べ物です。
広島でしか食べられない三大名物の「お好み焼き、牡蠣、穴子めし」の究極を体験したいと思いました。
今日は宮島に来ましたので、その一つの「穴子めし」に挑戦です。
穴子めしの最高峰を味わいたいと思いました。
ネット検索をしましたら「宮島口のうえの食堂」さんが、地元でも旅行者でも一番人気、一択でした。
宮島にフェリーで渡る前に「うえの」で穴子めしを食べて、宮島観光が終わって帰り道で「うえの」に寄り、頼まれた穴子めしのお土産に持ち帰るのが定番のようです。
「うえのさんを素通りできない」と、厳島神社の参詣客は言うそうです。
2時間10分(日曜日なので?)という長時間並んで、名物「穴子めし」をいただいた感動をお伝えいたします。
「うえの食堂」に着く
夫と2人で広島旅行に来ました。
夫は仕事などで10回ぐらい、私は初めての広島です。
新幹線を降りて、在来線(1番線)の岩国行きに乗り換えて、33分乗り、宮島口で降りました。
宮島口駅から3分ほどで「うえの食堂」に着きます。
地下道に降りて、突き当たりの右側の階段を登りますと、出口の突き当たりが「うえの食堂」です。
正式名称は「あなごめしうえの」だそうです。
「うえの食堂」と呼んだ時代もあるようです。
私たちは、10:40ごろ店頭に着きました。
穴子めしの食堂にしては、料亭のような高級感の趣がありました。
たくさんの方々が、中で待っておられたり、外を歩いて周りを観察しておられました。
営業時間は、「食堂10:00~19:00、弁当9:00~19:00、売り切れ終了」と書いてありました。
「年中無休」とあるので、厳島神社への初詣があるので元旦も営業されるのでしょうか。
店主さんのこだわりを感じ、食べるのが楽しみになりました。
申込用紙に書いて82組待つ
開店から40分経っていますので、すでに満席でした。
店の前方に、申し込み用紙がありましたので名前を書きました。
5枚目の2番ですので、82組目待ちです。
人数にして200人待ちくらいです。
食事でこんなに待つのは、生まれて初めてです。
弁当は予約も即買いもでき、それぞれ来た順調に並んで買って帰られます。
旅行時間が少ない方々が、フェリーや宮島の海岸の方で食べられるようです。
冷えても味が変わらないのが売りで、評判のようです。
時々「5,400円です」という店員さんの声が聞こえますので、カップルが二つ買われるようです。
高いと思いましたが、次々と売れますので相当に美味しいのだと思いました。
次々と新しい申込者が来られ「何時間待ちですか?」と聞かれます。
テキパキとした受付の奥さんは「1時間ちょっとですかね」と言われます。
しかし、1時間過ぎても半分いかないくらいです。
やはり、今日は日曜日なので2時間前後かかると思いましたが、私は病院の待ち時間で慣れていますので平気です。
夫も事前にネットで調べて「うえの食堂」で作りたてを食べることを、第一目標にしていましたので周りをウロウロしながら待っていました。
他のお客さんたちも、同じような感じで待っておられました。
大勢のインバウンドが宮島に渡られましたが、うえのさんの長時間待ちはほとんど日本人でした。
外国人旅行者の皆様は、さすがに長時間の待ち時間は無理だと思いました。
待っている間に色々なことが分かりました。
店の後方に、うえのさん経営の「エピロ」と言う喫茶店があり、そこでは購入した穴子弁当が食べられるようです。
2階には「タニキチ」と言うお座敷があり、穴子のコース料理などが予約できるそうです。
一階の食堂の入り口は、低くて狭いです。
まるでお茶の「にじり口」のようです。
「頭に気をつけてお入りください」と案内されます。
お茶席のように、中には崇高なお食事処があるような感じがしました。
楽しみ、ワクワク!!
申し込みをしてから2時間10分後の、12:50に順番が来ました。
受付の切り盛りをされている奥さんが、私たちを含めた二組には「2階に案内します」と言われ「どうなっているのかな」と思いながら後ろについて行きました。
2階の上り口から階段にかけて、立派なしつらえがしてありました。
2階には感じのいい、大小のお座敷が六、七つほどありました。
明治時代からある建物と聞いていましたので、京都の祇園の料亭のような雰囲気を感じました。
後から分かったのですが、とても「幸運💕」でした。
一階の食堂は、テーブル7卓とカウンター4席ほどあるそうです。
客数を考えると、とても少ないですね。
2階のお座敷は、コース料理の予約客が終わり、一階客を順番に上げるそうです。
ラッキー💖!!
隣室には、大学生のおとなしそうな爽やかなカップルが、はにかみながら食事をしていました。
ドキドキ💑!!
2時間10分待って食卓に案内される
ほうじ茶とおしぼりとメニューが来ました。
メニューは、穴子めし(特上3,340円、上2,800円、小2,530円)、白焼き1,760円の4種類のみでした。
特上は穴子2匹半分、上は2匹分、小は1匹分だそうで、穴子の質は全てうえのさんの基準を合格した上物だそうです。
初めてなので量が分かりませんので、もう来ることも無いと思い、夫は「特上」を、私は「上」を注文しました。
反省ですが、高齢者には量が多かったので、次に来るときはビールを飲みながら白焼きをいただき、「特上」を2人でシェアしていただけば満足だと思いました。
部屋は四畳半の畳敷で、明治時代からの古くて粋な感じで、小さな床の上には古いラジオが置いてあり、掃除は行き届いていました。
縁側には古びた壁掛けと、招き猫と着ながしの男性塑像が感じよく置いてありました。
5分ほどで「あなごめし」が運ばれてきました。
程よい香りが漂いました。
「特上」は、軽い木製の漆塗りのどんぶりに、白木の木製の蓋がかけてありました。
蓋を取ると、穴子が2,5匹が4段に並んでいました。
手前には寿司屋にある上等なガリが、けっこう沢山置いてあります。
下には、穴子の出汁で炊いた薄茶色のご飯があります。
軽い朱塗りの器に、赤だしが入っています。
漬物は、大根と柴漬けと高菜でした。
山椒の粉がガラス瓶に入っています。
先ず、最初にお茶をいただきました。
次に、穴子を一枚いただきました。
蒸したり煮たりしないで、特製タレを付けて焼いてありますので、ふわふわ感もべっとり感もありません。
表面はカリッとして香ばしく、噛むとザクっとして、タレの染み込んだ肉汁が舌を甘辛く刺激します。
絶品です!!
寿司屋などで穴子をいただきますが、穴子はあっさりしてタレが濃いです。
こちらの穴子は、じっくり焼いてあるのか、タレが魚肉に染み込み、独特の旨みの風味を醸し出しています。
次に、横からほじってご飯をいただきました。
柔らかくなく少し硬めの、穴子だしの染み通った美味しいご飯でした。
山椒をとり、パラっとかけました。
粉末にされた山椒が、ピリッと穴子にまとわりつき最高の味わいでした。
ガリは寿司屋の特上にぎりに付けられるような、柔らかくてボリュームと甘味のある上物でした。
穴子めしをいただきながら、赤だしの独特の旨味と香りで深いコクを楽しみました。
漬物も一品一品、厳選された食材が使われ、料理の隅々まで心が行き届いていました。
名店の名品でした!!
お腹はいっぱいになりました。
高齢女性には「小」で十分ですが、「上」を全ていただきました。
料金は、あなごめし特上一人前、上一人前で、6,140円でした。
美味しい「あなごめし」はどうして出来たのだろう?
この宮島で大行列のできる「うえののあなごめし」は、120年ほどの歴史があります。
明治34年に上野他人吉さん(創業者)が、宮島口駅近辺で「あなごめし」を始めました。
穴子のアラで炊き込んだ醤油味飯の上に、特製のタレで焼いた穴子をぎっしり敷き詰めた駅弁を販売し、大繁盛しました。
駅弁ナンバーワンを取った歴史もあるそうです。
昔は穴子がたくさん漁れましたが、近年はだんだん不漁になりました。
今は国産20%、輸入80%ほどだそうです。
脂の乗ったよい穴子は上位20%位だとか。
5分の1ほどですね。
上質の穴子は、焼くだけで柔らかくなり、煮たり蒸す必要は無いそうです。
蒸したり、煮たりすると穴子本来の味が損なわれるそうです。
100年以上続いたシンプルな調理方「ただ焼くだけ」を維持するために、脂の乗ったよい穴子を仕入れるためにご苦労されています。
会社の基準を作って、それを厳しく守って信頼関係を構築した業者さんから仕入れを行うそうです。
この名店の穴子は、東京の高級寿司店以上の質感があるとの評判もあります。
「1時間も期待して待っていただいて、自信のないものは出せません」という4代目店主さんの心意気に感動しました。
まとめ
北大路魯山人は「もともと美味しいものはどうしても材料による」との名言を吐きました。
「うえの」さんは、上質の穴子の原材料の確保を第一にされています。
調理法は「ただ焼くだけ」と100年の伝統を守っておられます。
店主の哲学と心意気が店の隅々まで行き渡っています。
やはり宮島という「ご当地」に足を立てて来て、店主の思いの届く「空間」で食べることが「グルメ」の本質に触れ、感動できると思いました。
もし次にご縁がありましたら「穴子のコース」を注文したいです。
「あなごめしうえの」の食事体験をご紹介しました。
See you(^^♪
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