世界遺産ベルサイユ宮殿|光と影の物語

人生エッセイ(芸術・文化・日常・生き方)

はじめに|世界遺産ベルサイユ宮殿|マリー・アントワネットの光と影

みなさま、こんにちは(^^♪

シニア夫婦(72歳)で、フランス・パリ近郊の
ベルサイユ宮殿(ヴェルサイユ宮殿) を訪ねてきました。

夫は25年ぶり2回目、私は初めて。
「世界最高級の宮殿」と聞き、胸を高鳴らせながら向かいました。

天井、壁、床、絵画、調度品──
どこを見ても贅の限りを尽くした空間で、
思わず息をのむほどのスケールでした。

私どもの小さな体験が、
シニア世代のヨーロッパ旅行の参考になりましたら幸いです。

ベルサイユ宮殿に入場する

ベルサイユ宮殿は、平日でも大変な混雑と聞き、
朝早くバスでパリを出発しました。

ガイドをしてくださったのは、
ミンクのコートをまとった日本人女性。
パリ在住20年というベテランで、
歴史や裏話を交えた説明がとても分かりやすく、
移動の時間も楽しく過ごせました。

ベルサイユ宮殿は、パリから南西に約20km、
イヴリーヌ県ヴェルサイユに位置する壮大な王宮です。

もともとは王の「狩猟用の別荘地」だった場所に、
莫大な費用と人力、長い年月をかけて
王権の象徴となる宮殿を築き上げたと教わりました。

バスの駐車場から降りると、
金色に輝く門 が私たちを出迎えてくれました。
ここから、太陽王ルイ14世の世界へ足を踏み入れます。

壮大なフランス式庭園を歩く

まずは宮殿左手から庭園側へ進みました。
3月のフランスはまだ肌寒く、冷たい風が吹いています。

ベルサイユの庭園は、総面積約800ヘクタール。
天才造園家ル・ノートルが手掛けた
フランス式庭園の最高傑作 と言われています。

幾何学的に配置された運河、噴水、花壇、彫像。
まっすぐに伸びる軸線の先に、
朝日が昇ってくる様子を想像すると、胸が高鳴りました。

私たちは、庭園内の
・2つの離宮
・マリー・アントワネットの田舎家(プチ・トリアノン周辺)
にも足を伸ばしました。

本宮殿の豪華絢爛な空間と比べると、
田舎家は素朴でどこかほっとする雰囲気。

「豪華な生活ばかりでは疲れ、
 ここで一息ついていたのかもしれない…」

そんなことを想像しながら、静かな庭を眺めました。

水源のなかったヴェルサイユ村に、
セーヌ川から水を引き、荒野に森と水路を作り上げたという話を聞き、
「自然さえも王の権力を示す舞台だったのだ」と感じました。

宮殿の構成と建築様式

宮殿内にはトイレが少ないと聞き、
先に右側の売店エリアへ向かい、トイレの場所を確認しました。
シニア旅では、こうした一手間がとても大事です(^^♪

ベルサイユ宮殿は、

  • 本館

  • トリアノン宮殿群

  • 広大な庭園

から構成され、総面積は約800ヘクタール。
その規模は、世界でも屈指です。

建築様式は、左右対称のバロック様式が基本ですが、
内部には華やかなロココ様式も取り入れられています。

宮殿内部は3階建てで、部屋はなんと700以上。
王の大居室や王妃の居室が集中する2階を中心に、
私たちもじっくり見学しました。

王室礼拝室|王と神が向き合う空間

いよいよ宮殿内へ入場。
最初の部屋の豪華さを目にした瞬間、
観覧者たちから「わぁ…!」というどよめきが起こりました。

私も、左目で全体を見渡しながら、
右目はiPhoneのファインダーで忙しく写真撮影です。

中でも印象的だったのは、王室礼拝室
まだ14歳という幼いマリー・アントワネットが、
ルイ16世と結婚式を挙げた場所です。

天井画には「王は神に選ばれた存在」という思想が描かれ、
王権と宗教が一体となった、
当時の世界観を強く感じました。

戦争の間|権力の誇示としての美術

「戦争の間」には、
戦場で勇ましく戦うルイ14世の姿が描かれたレリーフが飾られていました。

漫画『ベルサイユのばら』の登場人物、
男装の麗人オスカルのイメージと重ねて見てしまうのは
日本人観光客ならではかもしれません。

ベルサイユ宮殿は、17〜18世紀にかけてフランス王家の居城となり、
1682年からフランス革命まで王国政治の中心でした。

「朕は国家なり」と豪語した太陽王ルイ14世が、
貴族たちを宮廷生活に縛り付けることで
地方での力を削ぎ、中央集権を徹底した象徴でもあります。

大膳式の間|公式の食事と家族の肖像

大膳式の間は、王と王妃の公式の食事会場。
壁には、王家の肖像画がずらりと並び、
当時のテーブルセッティングも再現されています。

中には、マリー・アントワネットと子どもたちを描いた絵もあり、
華やかな宮廷生活の一場面を垣間見たような気持ちになりました。

王と王妃の謁見の間、寝室、礼拝堂、オペラ劇場──
どの空間も目がくらむほど豪華で、
まさに「王権のショールーム」という印象です。

大妃の寝室|マリー・アントワネット仕様の空間

大妃の寝室の最後の主は、マリー・アントワネット。
壁紙から家具、装飾にいたるまで、
彼女のために整えられたと言われています。

部屋全体が淡く優雅な色合いにまとめられ、
王妃としての華やぎと、どこか儚い雰囲気が混ざり合っていました。

「ここでどんな思いで夜を過ごしていたのだろう」と
つい、歴史のドラマを想像してしまいます。

鏡の間|栄光と歴史の舞台

ベルサイユ宮殿見学のクライマックスは、
なんといっても鏡の間です。

全長約73mの大広間には、
357枚もの鏡が並び、
庭園側の窓から入る光を受けて、
きらめくシャンデリアとともにまばゆく輝いていました。

ここは、マリー・アントワネットの婚礼舞踏会が開かれた場所。
ドレスをまとった貴婦人たちが
音楽に合わせて踊る姿を想像すると、
今でも広間がふんわりと温かく感じられるから不思議です。

さらに、鏡の間は政治の舞台でもありました。

  • ドイツ帝国成立の宣言

  • 第一次世界大戦後の「ヴェルサイユ条約」調印

など、世界史に残る出来事がここで行われています。

マリー・アントワネットの悲劇

ベルサイユ宮殿では、連日の舞踏会や宴会、
贅を尽くした暮らしが続きました。

その一方で、国家財政は逼迫し、
やがて庶民にパンが行き渡らなくなり、
フランス革命 へと流れていきます。

「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」
という有名な言葉は、
マリー・アントワネットの発言とされがちですが、
現在では「彼女の言葉ではない」という説も有力です。

処刑前、死刑執行人の足を踏んでしまったとき、
「ごめんなさい」と素直に詫びたという記録も残っているそうです。

華やかな宮廷文化の象徴であると同時に、
ひとりの女性としての心の揺れや孤独を想像すると、
胸が締め付けられるような思いがしました。

世界遺産としてのベルサイユ宮殿

ベルサイユ宮殿は、1979年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

建築と景観デザインの傑作であり、
ヨーロッパ宮廷文化を今に伝える貴重な遺産として、
世界から高く評価されています。

現在は年間600万人以上が訪れる、
フランスを代表する観光地となりました。

まとめ|栄華と教訓を伝える巨大な舞台

歴史上でも特に華麗とされる
ベルサイユ宮殿 を実際に歩き、
「人間はここまで豪奢な世界を作り上げるのか」と、ただ驚嘆しました。

同時に、
「驕る平家は久しからず」という日本のことわざが
自然と頭に浮かびました。

絶対君主制のもとで頂点を極めた王権も、
行き過ぎれば、必ずどこかで崩れていきます。

しかしその一方で、
建築・絵画・工芸・造園など、
人類の叡智を極限まで高めた文化財を
こうして後世に残してくれたことには、
やはり大きな意味があると感じました。

ルイ14世・15世・16世、
マリー・アントワネット、
ベルサイユ宮殿の保存と公開に携わってこられた
多くの方々に深い敬意と感謝を捧げたいと思います。

欧州旅行全体の様子も別の記事でまとめました。

英国フランス旅行・シニア夫婦体験・総集編

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

See you(^^♪

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