みなさま、こんにちは♪
私たちシニア夫婦は、「京都旅行」を2泊3日ですることを決めました。
コロナのため3年ぶりの旅となりました。
メインは、1日目は「京都国立博物館」、2日目は「妙心寺」、3日目は「両足院」としました。
最終日は夫が数回行ったことのある、京都五山第3位の建仁寺の両足院の「座禅体験」を調べたところ、予約が取れたので行くことにしました。
夫の話を聞きながら、いつか私も行きたいと思っていましたので、願いが実現しそうで楽しみです。
しかし、近づくにつれて、初めての名刹(めいさつ:由緒ある名高い寺)での座禅なので、何も知らないことが不安になりました。
最低限のことを知りたいと思いまして、次の7点を調べて整理しました。
失敗やハプニングも多々ありましたが、結果的に大変満足のいく感動の旅行ができました。
みなさまの旅の参考に少しでもなれば幸いです。
そもそも、座禅とは何ですか?
仏教開祖のお釈迦様は、菩提樹の下で7日7晩、座禅をされ悟り(真理を知る)の境地に入られました。
6世紀前後に、インドの達磨大師が中国に渡り、禅宗の開祖となりました。
少林寺で、壁に向かって座禅を組む「壁観」を、9年間続けて悟りを開きました。
その後中国に広まり、五家七宗に分かれました。
座禅に流派はありますか?
日本では、鎌倉時代に中国を留学した「栄西」が「臨済宗」を、同じく「道元」が「曹洞宗」を開きました。
江戸時代に中国の僧侶から、「黄檗宗(おうばくしゅう)」が伝えられ、この三宗派を「禅宗」と言います。
禅宗の教えは「真理を悟るため雑念を持たず、心を集中させ瞑想をする」ことです。
臨済宗や黄檗宗は、「座禅を行い悟りに至る」ことと、「看話禅」という問答が行われます。
曹洞宗は、「只管打坐(しかんたざ)」と言って、ひたすら座り、その姿が悟りの姿であると説きます。
禅宗が伝えた美意識の、「幽玄」は「趣が深くはかり知れないこと」で、同じく「侘び寂び」とは「簡素や静寂の中にある趣のこと」であり、和歌、日本画、能、茶道、俳句などの日本芸術に多大な影響を与えました。
京都のどこで座禅を体験できますか?
京都を旅し、その深さを知る一つに「京都の名刹の座禅で身も心も浄める」体験があります。
観光することから、身をもって体験し古都を識ることは、大きな醍醐味になると思います。
京都の座禅おすすめ10選
「京都五山別格・臨済宗南禅寺派大本山」日本の全ての禅寺で最も高い格式を持ちます。
開催日時:第2・第4日曜日6:00〜7:00/(11〜3月)6:30〜7:30(8月は休会・12月第4・1月第2日曜は休会)、予約不要、参加費無料です。
「京都五山・臨済宗天龍寺派大本山」五山第一位の名刹で、嵐山にあります。
開催日時:毎月第2日曜日 9:00〜10:00(2・7・8月は休会)、予約不要、参加費無料です。
「京都五山・臨済宗相国寺派大本山」五山第二位の名刹で、五山文化の中心地です。
開催日時:毎月第2・第4日曜日9:00~11:00(1月第2日曜日、8月第2・4日曜日、12月第4日曜日は休会)、10人以上の場合は予約必須、参加費100円以上です。
「京都五山・臨済宗建仁寺派大本山」京都最古の禅寺です。
開催日時:毎月第2日曜日8:00~10:00、予約不要、参加費個人無料です。
「京都五山・臨済宗東福寺派大本山」日本最大にして最古の坐禅道場を持ちます。
開催日時:日曜日(不定期)6:30~7:30、予約不要・先着順・個人のみ、参加費無料です。
「臨済宗妙心寺派大本山」臨済宗最大の宗派、花園法皇が御所を禅寺に改めることを発願したのが起源です。
大衆禅堂の開催日時:土曜日夕方〜日曜日朝迄・不定期開催、予約必要、参加費は初回2千円です。
禅道会の開催日時:毎月7・8日の両日参加 6:00~7:30(90分間)、予約不要、参加費5百円です。
「天台宗総本山」最澄が比叡山に草庵を結んだことに始まり、日本仏教の母山と呼ばれ、世界遺産です。
開催日時:不定日10:00〜13:00、参加費6千円(精進料理込)です。
世界遺産に登録され、足利義政が開いた山荘で、東山文化の中心でありました。
開催日時:毎月第3月曜日(3~11月)18:30~/(12~2月)18:00~(8・12月は休会)、参加費無料です。
室町中期まで五山文学の最高峰で、江戸時代も学問面の中核でした。
開催日時:坐禅5コースのカレンダーに申し込む、予約必要、参加費2千〜5千円です。
巨大な東福寺の北方を守ることから毘沙門天と呼ばれています。
開催日時:毎月不定日開催、インターネットからの予約必須、参加費千円です。
座禅のできる寺院と、特徴、日時、予約、参加費などの概略を書きました。
ここの情報は時と共に変更になりますので、必ず公式HPの予約日程表などをチェックしてから「座禅体験」を検討してください。
両足院(りょうそくいん)さんに予約する
私は、最初に「両足院」さんに予約してから旅程を立てましたので、とてもスムーズに実現できました。
次の京都に行くときは、別のお寺さんを予約して行きたいと思っています。
因みに、京都五山とは、臨済宗の寺院の寺格です。
別格の南禅寺、一位・天竜寺、二位・相国寺、三位・建仁寺、四位・東福寺、五位・万寿寺となっています。
塔頭(たっちゅう)とは、本山の住持や高僧が引退、又は逝去されると、本山の境内地にお寺を造り隠居され、御墓を造り弟子たちが守っていきます。
座禅の簡単なやり方を教えてください?
座禅のやり方には、3ステップあります。
座禅のポイントは、調身(姿勢を調える)、調息(呼吸を調える)、調心(心を調える)の三つを行い、無心に近づき、自分を解放することであると思います。
座禅は、各宗派、寺院、僧侶様により「やり方」は異なると思われます。
ここには、さまざまな資料や私どもの体験をまとめて、分かりやすく書いたつもりの一例です。
座禅は、お釈迦さまに始まり、凡夫にとっては奥の深いものでございます。
皆さまは、指導者の師匠に習われたように実践され、深淵なる精神的目的を達成されますよう願っております。
〈足の組み方〉
①座布団を二つに折って、お尻の下にあてます。
②右の足を、左の腿の上にのせます。(半跏趺坐:はんかふざ)
③さらに左の足を、右の腿の上にのせます。(結跏趺坐:けっかふざ)
④座布団が、お尻の中心に位置するように足を組み、両膝とお尻の三点で上体を支えます。
〈手の組み方〉
⑤右手を足の上に置き、その上に左手を乗せて、両手の親指を合わせます。
⑥右手を、左手で包むように握る、組み方もあります。
〈姿勢〉
⑦アゴを引き、頭が前後左右に傾かないようにします。
⑧身体を前後左右に動かし、中心となる位置を見極めます。
⑨坐禅の時の目は、閉じず、開けず、半眼が理想的です。
⑩顔を正面に向け、少し顎を引き気味にし、まっすぐ前を見て、そのままの状態で1~2メートル先の床(畳)の上に視線のみ落とします。
※足の組み方、手の組み方は、複数ありますので、やり易い方で行います。
姿勢が整ったら(調身)、次は呼吸を整えていきます。
深呼吸を複数回して、心と身体のこわばりをほぐし、リラックスします。
上体を前後左右へユラユラと揺らし、振り子が止まるようなイメージをして、自然と中心で静止します。
座禅中は、腹式呼吸(鼻で息を深く吸い、口からゆっくり吐き出しながらお腹を引っ込めます)を繰り返し、徐々に静かに呼吸に調えていきます。
(3秒で吸い、7秒で吐くと説かれる方もおられます)
吐く息、吸う息を数えることを「数息観」と言います。
一呼吸を「ひとつ」とし、息を吐く時、「ひとつ」「ふたつ」「みっつ」と心の中で静かに数え、十まで数えたらまた一に戻って「ひとつ」から始めます。
これをくり返し、精神を集中させます。
凡夫は坐禅をしても、なかなか無心になれませんが、「数息観」を続けることで、雑念から離れ心を座禅に集中できるようです。
「調身」「調息」「調心」「数息観」を継続して、自分自身を整えて行きたいと思います。
ネクタイやベルトなどをゆるめ、ズボンも体を締め付けない、ゆったりとした服装が望ましいです。
女性の場合は、足を組んでも困らない、動きやすいパンツや、長めのスカートがよいです。
寺院は露出度の高い服装を禁止する所が多いので、露出する場合はストールやひざ掛けなどで足元を隠すのがマナーとされます。
足袋や靴下は脱ぎ、アクセサリーや時計も可能な限り外し、スマートフォンの電源は切ります。
静かな所で、厳粛な雰囲気をもって座ることが望ましいです。
直射日光や強風を防ぐ工夫をし、明りはまぶしくないようにします。
本格的に坐るには、僧堂で使う単布団が良いです。
一般的には、平常用いる座布団を二枚使い、一枚は下に敷き、もう一枚を二つ折りにしてお尻の下に敷きます。
座禅をすることで何が得られますか?
座禅をする目的、効能、御利益、副産物、効果はありますか。
仏教では「目的や効能を願って座禅をするのは間違い」としています。
悟ったら終わりではなく、更に深い悟りがあります。
ただひたすら座る、その姿こそが仏の現れと考えられています。
近年、座禅は科学的に効果があると証明されています。
座禅には脳内物質のセロトニンの分泌を促す効果があり、精神の安定、感情のコントロール、ストレス軽減、リラックスする、不眠の解消、自律神経のバランスが整う、集中力アップが期待されるとの研究もあります。
現代人は姿勢が悪いので、良い姿勢に整えられ、インナーマッスル(深層筋)を鍛えられる。
ゆったりと呼吸をして、リラックスすると心が落ち着き、ストレスに対する抵抗力が増し、不安や悩みの解消が期待できます。
腹式呼吸で脳に大量の酸素を供給するので頭脳がスッキリするようです。
精神統一を求める座禅を続けると、集中力が高まり、自分の奥底の心を見つめ易くなります。
鎌倉時代は、死と隣り合わせの厳しいストレスの中にある武士に禅は求められました。
宮本武蔵も剣と禅を極めた武士でした。
現代も、情報革命、グローバル化など人々は厳しいストレス社会にあり、欧米にも禅を求める人々がいます。
アップルの創業者である、スティーブ・ジョブズ氏も禅を求めました。
ただ「座る」ことが目的の座禅には、多くの深層的な副産物があります。
その価値ある副産物を目的にしないで、ひたすら「座る」ところに限りなき座禅の奥深さが感じられます。
両足院とはどんな座禅道場ですか?
両足院は、京都市東山区にある臨済宗建仁寺大本山の中にある塔頭寺院です。
室町時代の1358年、建仁寺第35世・龍山徳見禅師が創建しました。
建仁寺は、「京都五山」の第3位の名刹です。
建仁寺には50を超える塔頭寺院がありましたが、廃仏毀釈により14の塔頭が残りました。
両足院も、その塔頭寺院の一つになります。
中国の饅頭を、初めて日本に伝えた寺でもあります。
両足院には、京都府の名勝庭園に指定されている「池泉回遊式庭園」があります。
初夏には、庭園の半夏生(はんげしょう)が白く色づくことから、「半夏生の寺」とも呼ばれています。
両足院で座禅を組みながら、美しい半夏生を半眼で観て、自身の緑と白の心の移り変わりと向き合う風情も楽しみの一つになります。
両足院の座禅指導者はどんな方ですか?
座禅体験の指導をされるのは、「両足院」副住職であり、1980年生まれの伊藤東凌(いとう・とうりょう)さんです。
副住職は、両足院で生まれ育ち、建仁寺境内にある専門道場で3年間の修業を経て僧侶となられ、15年にわたり両足院での坐禅や写経体験などの指導を行っておられます。
両足院に、ヨガやアートを取り入れ、自ら田畑を耕し、食生活や暮らしに禅を取り入れ、海外でも禅指導を行い、禅の教えを広く積極的に発信されています。
現代と伝統(仏教やお寺のあり方)を繋ぐ試みを問い続けておられます。
建仁寺に参詣しました(体験)
ホテルの前でタクシーを拾いました。
運転手さんが「朝早く何をしに行くのか?」と聞かれるので、「座禅を組みに行きます」と答えました。
「感心ですね」と言われるので「年をとってヨボヨボです」とつい言ってしまいました。
「私は74で頑張ってますよ、あなた方は若いでしょう?」と言われました。
運転手さんは臨済禅師様の再来のようで、早くも“喝”を入れられました。
「少し若いので頑張ります」と冷や汗で答えました。
日本の年長者は70過ぎても仕事をしたいと思う人が多いと聞いていますが、ちょっと反省をしました。
建仁寺と祇園という「清濁併せ呑む」というか、京都の花街の隣で、早朝から厳しい修行に励むという、特有の文化を感じました。
祇園を通って、「建仁寺」の石柱のある北門の前で、タクシーを降りました。
運転手さん!元気と激励をありがとうございました。
北門を入り真っ直ぐ進み、右に曲がると後方に本坊が見えるが、逆方向の左側にすすみます。
右側に法堂を見ますが、反対の左側に折れます。
入り口が分かりにくいので、白い目印を出してくださっています。
その坂を登ると会場です。
受付で、会費2人分の4,000円を払いパンフをいただきます。
トイレや靴置き場は奥にあります。
廊下を歩きながら奥の方丈へと進んで行きます。
両足院で座禅を組む(体験)
40名で満席のようです。
2番目に来たので中央の良い席?に座りました。
だんだん集まってこられました。
インバウンド10名くらいの引率と通訳の方が、私の前に座られました。
座り方は対面が2列、10名で40名のようです。
おひとり様の女性やグループの方がおられ、シニアの夫婦も数組おられましたが、全体的に若い方が多かったです。
品部講師から教わる
講師の方は、品部東晟さんという30代後半の若い男性でした。
彼は、京都伝統工芸のプロデューサーをされていたそうですが、32歳で出家され、3年間徹底して厳しい座禅の修行をされ、お寺のご出身ではないのに僧侶になられたそうです。
その修行中、毎日5時間くらい座り続けていたそうで、その時に感じたこと、価値観が変わったことなどを教えてくださいました。
夫が以前来た時は、この「両足院」で生まれられた副住職さんが講師だったそうです。
今は副住職さんと、品部さんとお二人で指導をされているようです。
いつも、お寺は隅々まで綺麗に掃除が行き届き、庭園も手入れが良くされて輝いていると夫が言っていました。
「座禅」「作務」「喫茶」は全て禅の修行と説かれますので、美しい庭園も禅の一つの姿でしょうか。
品部さんもお庭の朝の作務が終わって、講師を勤めてくださいました。
お若いのに、精神世界を極めようとされている情熱に敬意を表します。
品部講師は、「今日は仏教のお話はしません、座禅の技術面のお話をします、通訳の方は声を出していいです、質問は何でも受けます」と最初に言われました。
座り方
座り方は、曹洞宗は壁に向かって座り、臨済宗は壁を背にして座るそうです。
臨済宗である両足院の座禅は、庭に向かったり、他の方と向かい合った形で座布団に座ります。
足は両方ないしは、片方を太ももの上に乗せます。
できない方は、あぐらをかいてもよいです。
手は右手で、左の親指を握り組みます。
両膝とお尻の三角点を結んで、背筋を伸ばし体の中心の軸が、ストンと収まるところで安定させます。
呼吸法と目線
呼吸は鼻で息を吸い、口で吐き出しますが、先ずは鼻のみでゆっくり呼吸をし、呼吸に意識を向けます。
お腹を膨らませて息を吸い、次にお腹を凹ませて息を吐きます。
この腹式呼吸を、10回ほど繰り返します。
しっかり大きく息を吸い込んだら、できるだけ長い時間をかけて少しずつ息を、すっかり吐き出します。
姿勢を良くすることで「調身」、呼吸が整い「調息」、二つが整うと心が整う「調心」ができます。
目を開けていると、視界からの情報で雑念が入り集中できなくなるので、眼を閉じてもよいそうです。
閉じたままでも雑念が起こりますので、少し開いて半眼になり、目線は畳一枚先を見るくらいがよいそうです。
意識の集中(精神統一)
座禅とは、自分(身体の感覚など)や周囲の状況(音・形や色・香り・事象など)を観察することが基本であるとのことでした。
日常生活で、自分が意識していないことに意識を向けることが大事なのだそうです。
座禅とは、何も考えずに無になるイメージですが、何も考えないことはできないので、静かに自分を観察すればよいそうです。
それでも散漫になる場合は、自分の呼吸に集中し、呼吸を数える(数息観)と、よいとのことでした。
座禅をしながら、周りの音のみに、意識を集中して聞く訓練をしました。
最初に、気になる他のことを考えず、深く呼吸をして、聞こえる音に耳を傾けます。
私も「キューキュー」と鳴く鳥の声を聞きました。
聞こえないはずの風の音が、吹かれた竹のしなりを通して聞こえた感じがしました。
次に、自分の身体の感覚を観察します。
他のことは何も考えず、今自分の身体に感じていることだけに心を集中します。
やはり、足の痺れが一番に感じ、他のことに思いが行きませんでした。
このようにして参加者が向かい合って座り、同時に意識を集中しました。
数人の方が、体感したことを発表されました。
それを聞いて共感したり、新しい発見もしました。
日常生活では、煩雑な思いに掻き消されたり、テレビなどの生活音に心が傾き、自然の音を聞くことに意識を集中することはありません。
このような訓練を定期的に行うと、周囲の雑音に惑わされることなく、本質を聞く力が身に付くのではないかと思いました。
雑多な思いが消えて、冷静な正しい判断ができる自分になるかもしれません。
ある方が「座禅と瞑想は同じですか?」と聞かれました。
講師は「瞑想の中に座禅やヨガがあります」と言われました。
私は座禅の中に、瞑想やヨガや内観や他の修行法があると思っていました。
お釈迦様が瞑想して悟りを開かれた、その方法の追求が座禅となったのでしょうか。
警策で打たれる
警策(けいさく)とは、座禅中に怠け心や眠気に襲われたとき、巡回する師に肩あたりを打って覚させることに用いる棒状の道具です。
眠くなると、自然に前屈みになるそうです。
座禅中に隣の夫が、合掌をして礼拝し、警策を自己申告しました。
パーン、パーンと大きな音がしました。
私も思わず、合唱して警策をお願いしました。
品部さんは、頭の高さを確認され、背中あたりを撫でられ、ビシィ、ビシィと叩かれました。
何ともスッキリした、日常の嫌なことが全て吹き飛んだような気持ちになりました。
阿弥陀如来様(両足院のご本尊様)、ありがとうございました。
座禅の感想
沢庵禅師の唱える禅語に「明鏡止水」という言葉があると「宮本武蔵」を読んで知ったような気がします。
澄んで曇りのない鏡と、止まっている静かな水という意味から、心に邪心がなく、清らかで静かな澄みきった心境をいうのだそうです。
座禅では、背筋を伸ばして(調身)、腹式呼吸(調息)をすると、心が動じなくなる(調心)、澄み切った心境になると思います。
心が研ぎ澄まされると、水面に月が綺麗に映るが如く、物事の本質が見えてきます。
心が怒りや執着で不安定になると、風が吹き水面に小波が立つと月は消えるが如く、月という本質を見失ってしまいます。
危機の時に平常心でおられるように、背筋を伸ばして座り、腹式呼吸を繰り返してみたいと思いました。
孫たちが、野球の試合や受験の前にしたらよいとも思いました。
座禅を通して、生活の中で不平や怒りや悲しみがあっても、心に平静や安らぎや感謝を少しでも持てるようになりたいと思いました。
品部講師は「一つでもお土産に持って帰ってください!!」と優しく言われました。
有難いお説話をいただきましたが、高齢で耳も遠いので、受け止めに間違いがあればお許しください。
関心のある方は、是非「京都古刹」に身を置き、体験されることをお勧めします。
両足院・座禅体験・予約方法
- 「両足院の公式ホームページ」のカレンダーから予約可能です。
- 1ヶ月前から予約可能です。
- 参加人数:おひとり様からでも申し込みできます。
- 志納料:一人2,000円です。
- 所要時間:約90分(準備、座禅の説明、座禅、法話)です。
- 座禅体験のほか、写経やおそうじ(作務)の体験もあります。
- 時期により開催している内容など異なりますので、HPで確認の上、事前予約をお勧めします。
座禅体験が終わり、それぞれに座禅を続けたり、庭園を拝観したり、品部さんに質問したり、時を楽しみ散会しました。
まとめ
私たちシニア夫婦は、「京都旅行」を2泊3日で行きました。
最終日は、建仁寺の両足院の「座禅体験」の予約が取れたので行きました。
最低限のことを知りたいと思いまして、次の7点を事前に調べました。
お釈迦様は菩提樹の下で座禅をされ悟りの境地に入られました。
達磨大師が禅宗の開祖となり中国に広まりました。
五家七宗に分かれ、臨済宗、曹洞宗、黄檗宗となりました。
日本では、栄西が「臨済宗」、道元が「曹洞宗」を開き、中国の僧侶から「黄檗宗」が伝えられ、この三宗派を禅宗と言います。
臨済宗や黄檗宗は、「座禅を行い悟りに至る」ことと、「看話禅」という問答が行われます。
曹洞宗は、「只管打坐」と言って、ひたすら座り、その姿が悟りの姿であると説きます。
京都の座禅おすすめ10選は、❶【南禅寺】、❷【天龍寺】、❸【相国寺】、❹【建仁寺】、❺【東福寺】、❻【妙心寺】、❼【比叡山延暦寺】、❽【相国寺塔頭 銀閣寺】、❾【建仁寺塔頭 両足院】、➓【東福寺尖頭 勝林寺 毘沙門堂】があります。
私は、両足院さんを予約しました。
座禅のポイントは、調身(姿勢を調える)、調息(呼吸を調える)、調心(心を調える)の三つがあります。
やり方は、❶姿勢(調身)、❷呼吸(調息)、❸心(調心)、場所と敷物、服装と持ち物について詳しく説明しました。
仏教では「目的や効能を願って座禅をするのは間違い」としています。
ただ座ることが目的で、その姿が仏の現れとしています。
しかし効果として、❶姿勢が調えられる、❷呼吸を調えられる、❸心を調えられる、そのことによってストレスが緩和され集中力が高まるなどの、深層的な効果が科学的に証明されつつあります。
両足院は、京都市東山区にある臨済宗建仁寺大本山の中にある塔頭寺院です。
室町時代の1358年、建仁寺第35世・龍山徳見禅師が両足院を創建しました。
両足院で座禅を組み、古い名刹で美しい庭園を半眼で観て、自らの心と向き合う至福を体感しました。
「両足院」副住職であり、1980年生まれの伊藤東凌さんです。
両足院で生まれ育ち、建仁寺境内にある専門道場で3年間の修業を経て僧侶となられ、15年にわたり両足院での坐禅や写経体験などの指導を行っておられます。
この度は、「両足院」さんの座禅を体験して、多くの得難い学びをしました。
座禅では、背筋を伸ばして(調身)、腹式呼吸(調息)をすると、心が動じなくなる(調心)、澄み切った心境に近づくことを体験しました。
私たちは、日常では心配や心痛、不満や不安、怒りや憤り、悲しみや哀しみなどのストレスという心のさざなみが立ち、生活を壊そうとしてきます。
自分の努力では抑えられない心を、座禅では姿勢を正して腹式呼吸をすることで平静にして、生活の崩壊を防いでくださいます。
宮本武蔵や白隠禅師など、多くの方々が体験されたことを聞いたことがあります。
この単純で奥深い座禅を、どこでもできますので、生活の中で試していきたいと思いました。
お釈迦様、達磨大師様、栄西禅師様はじめ両足院の講師様、ありがとうございました。
コロナが終息して3年ぶりの、令和5年の4月は京都、5月は沖縄、6月は福岡・佐賀に旅に出ました。
久しぶりなのでシニア夫婦として、様々な発見と学びがありました。
下記に記しましたので、興味があります方はご覧ください。
「京都旅行おすすめ【2泊3日体験談】京博・古刹・座禅・温泉・総集編」
「沖縄旅行おすすめ【シニア夫婦の体験談】感動の琉球2泊3日の総集編」
「福岡・佐賀旅行おすすめ【シニア夫婦体験談】感動の2泊3日の総集編」
皆様の「旅」の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
See you(^^♪
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