みなさま、こんにちは(^^♪
私は、広島に初めて旅行で来ました。
昨日は、宮島へ観光に行き「厳島神社」へ参拝し、「うえの」さんで名物の「あなごめし」をいただき、「元祖高津堂」さんの「もみじ饅頭」を買いました。
今日は、広島で最も重要で緊張する「広島平和記念資料館」を観覧し、中世からの広島の中心地である「広島城」の見学をして、「おりづるタワー」に来ました。
「おりづるタワー」を見学するにあたっての、最低限な情報を調べましたので、ご報告します。
「おりづるタワー」の特徴・目的・コンセプトは何ですか?
「おりづるタワー」は、広島市中区にある12階建の複合商業施設です。
世界文化遺産・原爆ドームの東90メートルの位置に隣接し、同じく世界遺産の宮島・弥山を遠望することができます。
設計者の「三分一博志」氏は、「世界文化遺産と共存し得る建物」をコンセプトとし、建物全体は景観と調和した配色にし壁面を緑化しました。
1階は「握手カフェ」と「物産館」があります。
2階は「貸会議室」、3階から11階までは「貸しオフィス」です。
12階は「おりづる広場」があり、来館者が折った「折り鶴」を北側壁面に整備された、ガラスで吹き抜けになった「おりづるの壁」に落とし平和を祈ることができます。
屋上階は、展望スペース「ひろしまの丘」と、「カフェ」があります。
「おりづるタワー」の歴史と持ち主を教えてください?
「おりづるタワー」の前身のビルは、1978年「広島東京海上ビル」としてオープンしました。
2010年に「広島マツダ」が購入しました。
CEOの松田哲也氏が、売りに出された当ビルを訪ね、屋上で見た風景に一瞬で心を奪われたそうです。
真下に平和記念公園があり、広島の街並が広がり、遠くに宮島弥山が眺められます。
「75年は草木も生えない」と言われた故郷が、原爆の惨禍から力強く復興を果たした証だと思えたのです。
「この景色は、全世界の人が見るべきだ!この景色を見せることが私の使命だ!」と思われたことが、タワーの出発点となったそうです。
2014年に改修工事に着手し、2016年に改修竣工し、「広島マツダ」を経営する「ヒロマツホールディングス株式会社」が所有しています。
「おりづるタワー」の「おりづる壁」とは何ですか?
12階には「おりづる広場」があります。
来館者は、100円で専用の折り紙で、オリヅルを折ります。
北側壁面に設置されている、外からも内からも見える、ガラスで吹き抜けになった、タワーのシンボルである50mの「おりづるの壁」におりづるを落としながら「世界平和」を祈ります。
現在、オリヅルは約80万羽いるそうです。
国の内外の人々が原爆の投下された空間で「核兵器廃絶・恒久平和」をオリヅルに託して祈り、その想いが成し遂げられることを願っております。
「おりづるタワー」は何故入場料が高いのですか?
オープン時、年間来場者数は約38万人を目標にしましたが、1年で12万4千人と下回りました。
当時は「大人1700円」でしたが、現在は「大人2200円」に上がりました。
この件について、広島マツダさんは、「世界から集まる観光客に恥ずかしくない建造物を作るためと、一企業が運営する以上採算的に成り立たせたい」と理解を求めました。
広島の象徴として、世界遺産の近くにある建築物として恥じないものにしたい。
入場料が安くて多くの観光客で溢れた場合、禅寺のような空気感は壊されてしまいます。
タワーは平和への祈りの場、瞑想の場としての価値を、決して損なわないようにしたい。
タワーの命である、屋上展望台の光景と空気感の中で、訪れた人々の祈りを大切にしたいというオーナーの切なる思いを感じました。
「おりづるタワー」に入る(体験談)
広島城の見学が終わり、タクシーで「おりづるタワー」前で降りました。
タワーの1階受付で、展望台入場券を2200円×2人分=4400円を支払いました。
エレベーターで12階に上がり、木製のスロープと階段を登り、屋上展望台の「ひろしまの丘」に立ちました。
広島城から見たときは、ワニが口を広げた形で、東側に建物があり、北・西・南の三方は壁が無くて、景色が丸見えだろうと想像しました。
床も屋根も天井も少ない丸柱も、飴色の木材でした。
デッキは緩い勾配があり、前面に出るほど視界が開けてきます。
奥からは、デッキと天井の柔らかい木材に包まれて、横に景色が広がり爽やかな風が吹いています。
広島は、どこに行っても爽やかな風が吹き、那覇に居るような風に包まれますが、海が近いからだと思いました。
マツダのオーナーの松田さんが、この一点の景色に感動された意味が分かりました。
素晴らしい木をふんだんに使った祈りの場、瞑想の場を作ってくださり、心から感謝をします。
夕方なので、人数は少なく、インバウンドは10人くらい、日本人が数十人、小学生が数十人飛び跳ねていました。
とても落ち着いてゆっくりすることができました。
北側からの光景を見る
東側は、建造物があり、見ることはできませんが、北側から見ました。
蒼空の下、遠くに中国山地の近辺の山並みや、雲が見えました。
各方位のバルコニーには、夏の風の流れを考慮したルーバー・ウインドキャッチャーを設置し、併せて夏場の直射日光・西日が入らない様に配慮して、耐震の構造補強も兼ねているそうです。
西側からの光景を見る
北西側には、太田川と元安川の分岐点の相生橋が見えます。
右側には、旧広島市民球場が見えます。
屋上展望台の「ひろしまの丘」はヒノキやスギといった木材がふんだんに使われ、心地よい風が吹き抜ける空間となり、広島の匂いや音が直接感じられる場になっています。
コンクリートの無機質感を排し、木材を多用した造りは、広島の世界遺産である嚴島神社の境内を彷彿とさせる、静謐で荘厳な雰囲気を醸し出しています。
南西側に回りますと、眼下に原爆ドーム、元安川、平和の時計塔がくっきりと見えます。
美しい緑と水の都が、原爆から復興したことを知らせています。
「ひろしまの丘」は、来場者が景色や風や水を直接感じられ、自由に腰掛けることが出来る丘と、大きな庇で雄大な景観を眺めるように工夫を凝らしています。
南側からの光景を見る
南側は、元安橋とその中央奥に原爆資料館を見ることができます。
南側のデッキの上に、ゆったりとした木製のソファがありましたので腰掛けました。
西日も届かず、爽やかな空気の往来の中、ゆったりと瞑想に耽りました。
昨年は、「京都の両足院で参禅した」ことを思い出し、背筋を伸ばし(調身)深い呼吸(調息)と全身の力を抜いて心(調心)を整えました。
人々の心の平穏に感謝し、核兵器廃絶と恒久平和のヒロシマの心を忍びました。
「おりづる広場の「おりづるの壁」から「おりづる」を落として祈る
展望台の「ひろしまの丘」から降りて、12階のさまざまなデジタルアトラクションが体験できる「おりづる広場」に行きました。
タワーのシンボルである50mの「おりづるの壁」に「折り鶴」を落としながら「世界平和」を祈る、「おりづるの壁展望スペース」に行きました。
100円の専用の折り紙を2枚購入し、夫婦でオリヅルを折りました。
「原爆の子の像」のモデルとなった「さだこちゃん」が「広島オリヅル」の象徴的存在であることを知りましたので、「さだこちゃん」を偲びオリヅルを投下しました。
「ひろしまの丘」や「おりづる広場」のスタッフの方々は、とても心優しく、私たちの行動を尊重し親切に案内してくださいました。
とても商業施設のサービス感でなく、オーナーさんの「ヒロシマの心を伝えたい」という気持ちが行き届いていると感じました。
「おりづるタワー」INFORMATION
まとめ
「おりづるタワー」を見学するにあたっての、最低限な情報を調べましたので、ご報告します。
最初は、入場料が2200円と高くて諦めました。
厳島神社300円、原爆資料館100円、広島城180円と比べると高いです。
しかし、「牡蠣料理コース」をお昼に食べて、夕方に「広島お好み焼き」のご当地名物料理をどうしても食べて帰りたいのです。
空き時間の4時間を有効に使いたいです。
一つは「広島城」、もう一つはいろいろ調べましたが「おりづるタワー」しかありませんでした。
広島生まれの広島育ちの松田オーナーが感動しただけある、シチュエーションと迫り来る景観でした。
幸い、晴天であり、遠い宮島弥山までハッキリと見えて、水の都への原爆投下と、緑豊かな広島の復興が、爽やかな風と共に感動をもって伝えてくれました。
これだけのビルの景観は、他に見たことがありません。
どうかご縁があります方は、ご当地をご覧ください。
東京海上さん、松田哲也さん、三分一博志さん、おりづるタワーに関わる全ての皆さま、ありがとうございました。
See you(^^♪
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