みなさま、こんにちは(^^♪
6月初旬、「韓国ツアー旅行4日間」に、シニア夫婦で参加しました。
1日目は、日本からの移動とホテルの宿泊のみでした。
2日目は、「景福宮」「北村韓屋村」「仁寺洞」「青瓦台」「ソウル夜行バス」を観光し、朝食は「ホテルのビュッフェ」、昼食は「サムゲタン」、夕食は「プルコギ」をいただきました。
3日目は、「ロッテ免税店 明洞本店」で買い物をして、昼食に「カルグクス」をいただき、「水原華城」を観光し、ソウルに帰り「NANTA」を鑑賞しました。
「NANTA」は初めてなので、少し調べて予備知識を得てから向かいました。
「NANTA」とは何ですか?
NANTA(ナンタ)とは、韓国初のノンバーバルパフォーマンス(セリフのない演劇)で、サムルノリなどの韓国音楽のリズムが用いられた舞台芸術作品で、演出家のソン・スンファンが制作しました。
レストランの厨房を舞台に、急に結婚披露宴の料理を作らなければならない3人のシェフとレストランの支配人、そして支配人の甥の5人のキャストの混乱ぶりが作品のメインテーマで、90分間のショーです。
1997年の韓国国内での初演以来、大ヒットを続けているロングラン公演で、1999年のイギリス公演をはじめ国外でも上演され、2017年8月現在で合計57か国、310都市で公演が行われ、全世界で1,400万人以上を魅了した韓国スーパーエンターテイメントです。
「NANTA」から輩出した有名俳優は誰ですか?
「リュ・スンリョン(数々の映画賞を受賞)」や「キム・ウォネ(映画やテレビドラマで活躍)」は、NANTAから巣立った大物俳優です。
固定されたキャストはおらず、5人の俳優は、4つとか8つとかの複数チームに分かれ、各劇場での公演を交代で行っています。
どのチームになるかは、当日のお楽しみです。
特定のチームにファンがついて、SNSなどで評判となりファンが広がります。
舞台出身のスター俳優は韓国でも多く、現在のキャストから未来の大スターが誕生する場合があります。
個々のキャストの演技を見る楽しみも「NANTA」の魅力のひとつです。
明洞のNANTA劇場に到着する(体験談)
宿泊中のホテルを出発して、明洞に入る交差点の地下道に入りました。
明洞の劇場は、工事中で青い網状のものが被せてありました。
そこを目印に歩いて行きました。
100mくらいで着き、中に入りました。
ガイドさんに案内されて、2階に上がり、劇場のホールに入りました。
VIP席で鑑賞とのことで、前から3番目くらいの中央寄りの席に座りました。
ここの明洞劇場は、2009年10月にオープンし、1階と2階で約390席あるそうです。
観光客に人気の明洞にあり、国内のNANTA専用劇場の中では最大の規模だそうです。
後ろを振り返りましたら、ほぼ満員状態でした。
老若男女、アジア人や西洋人のインバウンドや地元民も多いようでした。
サムルノリのリズムで「NANTA」公演が始まる
時間ちょうどに、公演が始まりました。
東洋的な魅惑な赤と黒の雰囲気で、煙や楽器や音楽や香りで演出され引き込まれました。
男性2人と女性1人の、リズミカルな打楽器や笛や踊りで魅了され、これが「サムルノリ」かな、と思わされました。
そしてキッチンが設けられ、セリフのない演劇が始まりました。
大小の皿を投げ合ったり、ゴミ箱を設置しあい、急な注文を受けて調理を始める準備をコミカルに表現して、みんなを笑いの渦に引き込みました。
特に西洋人の子供たちの笑い声は、格別に可愛らしかったです。
調理が始まり、多くの野菜を切りまくるシーンがあり、本物の包丁を使っているのか心配になりました。
前の席は、包丁が飛び込んでくる距離だからです。
昭和の私たちは野菜を切り散らかして、勿体無い、教育に良くないのではと心配になりました。
使用されているのは流通期限切れ野菜
使用される野菜は、キュウリ10個、タマネギ4個、キャベツ7個、ニンジン10個が公演1回あたりに使用されます。
農協の協賛により、流通期限が切れた野菜や店頭で販売できない野菜を使用しているそうで、安心しました。
包丁を使った打楽のビートリズムは、韓国の民俗音楽サムルノリのリズムであり、ロックの響きにも似ていると感じました。
この伝統的なリズムをアレンジし、迫り来る力強さとスピード感で、私たちの魂を高揚させました。
また火を使った調理を舞台でされているので、危険なので偽物だろうと思いました。
ところが本物で、公演する場所の消防署に許可をもらっているそうです。
外国公演も、その国の消防法に従い演出しているそうです。
観客参加型の演劇
公演途中、観客がステージに上がり、公演に参加するシーンもありました。
ゴミ箱を使った出し物では、会場からお客さんが指名され、一緒にコミカルな演劇に参加して大きな笑いを誘いました。
様々な調理シーンでも、会場のお客さんから男女数名が壇上して、鮮やかな調理を披露し拍手喝采を受けました。
参加したお客さんには、ご自身の公演シーン写真の特典プレゼントがあるそうです。
キャストが観客に向かって、手拍子や足踏みのリズムを要求するシーンもありました。
観客の拍子が揃わなかったり、リズムに乗らないと、嫌な顔をして何回もやらせながら、大いに笑わせます。
たおやかな女性のキャストの、髪を回転させながらのパフォーマンスも驚きでした。
毎日やったら、疲労が重なり目を回して倒れるのではないかと思いました。
相応の、心身の鍛錬を積み重ねておられるのだと敬意を表します。
息ピッタリの5人のキャストが、観客席までも巻き込んで会場が一体となって楽しみながら、ライブ感のある数々のパフォーマンスを繰り広げ、微笑ましい血の通いあったエンターテイメントショーでした。
基本情報
まとめ
「NANTA」は初めてなので、少し調べて予備知識を得てから向かいました。
「NANTA」は、演出家「ソン・スンファン」が、ニューヨークで非言語劇を鑑賞し、ヨーロッパに物を打ち鳴らすだけの演劇があることを知りました。
打楽器のみで演奏される韓国音楽「サムルノリ」を基盤に、日常生活の中で父親が酒に酔いながら箸で食卓を叩く音や、母親が包丁でまな板を叩く音などが複合して頭に浮かび、これを舞台芸術としたのが作品の原点のようです。
言語を超えて、韓国風土の生み出したサムルノリと、土着の生活の匂いのする音を感情で表現し、鑑賞者に共感と感動を与えるのだと思いました。
創作者「ソン・スンファン」さんに、韓国のリズム、ハーモニー、メロディ、スピード感のある独特の迫力あるビートの演劇を鑑賞させていただき感謝いたします。
また「NANTA」を運営されるアーティストや全ての皆様に、敬意と感謝を捧げます。
ありがとうございました。
カムサハムニダ!!
See you(^^♪
コメント