みなさま、こんにちは(^^♪
私たちシニア夫婦は、初めてのロンドンを1泊2日で旅しました。
ロンドン観光の、第一を挙げれば「大英博物館」です。
メトロポリタン美術館、故宮博物院と共に「世界三大博物館」と言われ、収蔵品は800万点で断トツ世界一です。
私たちは、ここに来ることで三大博物館を制覇することになるので、ワクワクして行きました。
シニア夫婦の体験が、みなさまの旅の参考になれば幸いです。
「大英博物館」に到着
「ウェストミンスター寺院」からバスで、ロンドン市内を巡りながら、「大英博物館」に着きました。
コレクションは800万点にも及ぶので、陳列品も100近い部屋に置かれていますので、旅人には時間が足りません。
故宮博物院でも、近くのホテルに1週間寝泊まりしても見切れないと言われていました。
専門のガイドさんに連れられて、イヤホンの耳と、目を集中して回りました。
「グレートコート」=インフォメーションデスク
正面入口から入り、まっすぐ進むと、「グレートコート」と称する、ガラス天井の広がる白いホールに出ます。
ここには、「インフォメーション・デスク」、「オーディオガイド・カウンター」、「ショップ」、「レストラン・カフェ」、「トイレ」などがあり、見学の拠点となります。
館内のレストラン、カフェ
「グレート・コート・レストラン」は、「グレートコート」の中央横にある階段を上がるとカフェレストラン(営業時間 11:30~17:00)があります。
「コート・カフェ」は、ちょっと座ってお茶したいときには、セルフサービスのコート・カフェ(営業時間 10:00~17:00)がおすすめで、グレート・コートの奥にあります。
とても美味しそうなケーキがありましたが、私たちは時間が無くて行けませんでした。
残念!!
この円形閲覧室は、1857年に6代目館長「アントニオ・パニッツィ」の下で中庭の中央部に建設され、現在も大英博物館を象徴する建造物となっています。
大英博物館は、世界の有名なミュージアムのなかでも所蔵点数がトップと言われます。
大英博物館が800万点以上、メトロポリタン美術館(NY)が150万点以上、エルミタージュ美術館(サンクトペテルブルク)が300万点以上の収蔵品を持つと言われます。
「ロゼッタ・ストーン」(展示室4)
ロゼッタ・ストーン(The Rosetta Stone エジプト BC196年)は、古代エジプト(プトレマイオス朝)の王を讃える碑文を刻んだ石碑の一部です。
1799年に、ナポレオン軍がエジプトのナイル川河口の港町(ロゼッタ)で発見し、後に英国に渡り、現在エジプト側は返還を要求しています。
ほぼ同じ内容(法令)の文章が、ヒエログリフ、デモティック、古代ギリシャ語の3つの文字で刻まれていると推測され、それまで難解だった古代ギリシャ語、ヒエログリフ(古代エジプトの象形文字)を解読する鍵になった重要な遺産です。
解読は、「トーマス・ヤング(英国)」と、「ジャン=フランソワ・シャンポリオン(フランス)」が熾烈な競争を展開し、ヤングの研究に続き、更に進めたシャンポリオンが1822年に解読に成功したそうです。
今から2,200年ほど前に、人類は凄い文明を築いていたことを知り驚きました。
イエス・キリストの出る以前の時代の、人類の叡智を知り大きな衝撃を受けました。
「ラムセス2世像」(展示室4)
「展示室4」に入ったら、大きな「ラムセス2世像」が目に写りました。
高さ2.67mの巨大な像は、当館の最大のエジプト像です。
テーベ(古代エジプトの都市、ナイル河口から1.000km南)にある「ラムセス王神殿」から19世紀に発見されました。
エジプト第19王朝(BC1,250年ごろ)ファラオの「ラムセス2世」は「太陽の子」と称され、67年近く国を統治し、国を繁栄をさせた名君と言われました。
温和で整った御尊顔と、胸像で3m近い大きさに、当時の尊崇の念が伺えました。
「アッシリア王のライオン狩りのレリーフ」(展示室10)
紀元前5世紀、アッシリア帝国の最後の王「アッシュールバニパル」の獅子狩りが描かれています。
また、アッシリア王「センナケリブ」が、ラキシュ(レバンド南部)を占領した様子のレリーフがあります。
このスケールがの大きな壁一面のレリーフには、緻密で今にも飛び出しそうな迫力には圧倒されました。
「パルテノン神殿の彫刻群」(展示室18)
「展示室18」には、ギリシャの「パルテノン神殿」の彫刻が展示されています。
この彫刻群は、19世紀はじめに、イギリス大使だった「エルギン卿」が本国に持ち帰ったもので、近年ギリシャから返還要求が出ています。
パルテノン神殿は、紀元前447年~432年に、アテネの守護女神アテナを祀る神殿として、アテネのアクロポリスに建設されました。
神殿は、白大理石を使用して建立され、神話や儀式を表す彫像や壁画が贅沢に飾られました。
パルテノン神殿の、彫像や壁画には、人々や神々の身体や衣服の美しさ、いきいきとした馬の躍動感、筋肉の質感などを間近でかいま見ることができました。
セレネの馬、イリス像、イリッソス像、ケンタウロスとラピテース族のメトープなどが展示され、その迫力や芸術性には驚嘆しました。
この「エルギン・マーブル(古代ギリシャ・パルテノン神殿を飾った諸彫刻)」も、19世紀に神殿から、トマス・ブルース(当時の外交官)が削り取ってイギリスに持ち帰りました。
現在、ギリシャに返還しない理由は、所蔵可能な博物館が存在しないとのことなので、将来は返還されることでしょう。
「うずくまるアフロディーテ像」(展示室23)
水浴姿を見られた「アフロディーテ(ヴィーナス)」が、慌てて裸体を隠す様子が刻まれています。
これは古代ローマ時代の、2世紀に作られた、高さ1.12mの大理石像だそうです。
クニドス(ヘレニズム文明の都市・トルコ南西部)の神殿にあった、紀元前4世紀後ごろの女神像を模刻したそうです。
2,000年くらい前の、西洋の人々の表情や、恥じらいの姿が現代と変わらないことを感じました。
「モアイ像・イースター島」(展示室24)
1868年に、英国人がチリ領イースター島から、この「モアイ像」を持ち出し、ビクトリア女王に贈り、その後大英博物館に寄贈されました。
返還運動が起きましたが、イースター島には保全できないので、このまま大英博物館で所蔵されているそうです。
私たちは、イースター島には行けないので、ロンドンで見られることはありがたいですが、とても複雑な気持ちです。
「ルイス・チェスマン」(展示室40)
この「展示室40」は「中世ヨーロッパ」を表しています。
領土戦争や政治的混乱の中で、商人階級が台頭し、その社会変化を反映しています。
「スコットランドのルイス島」で発見されたチェスの駒です。
「セイウチの象牙」で作られているこのチェス駒は、北海地方で主に使われ、ノルウェーからアイルランドに旅する商人に関係しているようです。
またこのチェスは、映画「ハリーポッターと賢者の石」の中の「魔法使いのチェス」のモデルでもあります。
「サットン・フーの兜」(展示室41)
中世の7世紀、イングランドのアングロ・サクソンの時代を知るのに重要な遺跡です。
サフォークにある船葬墓「サットン・フー」から出土した、イーストアングリアの王「レッドウォールド」の副葬品の兜と見られています。
特徴は、鼻から眉毛、額にかけて赤い目をした動物の文様が施されています。
最初に見た時には、ドキッとする迫力のある兜でした。
今回ご紹介した唯一の英国の遺物です。
「エジプトゾーン&ミイラ」(展示室61〜66)
最大の目玉は「エジプトエリア」と言われ、古代のミイラや遺物から、ミシンなど近現代に使われていた生活用品まで幅広い展示されています。
残念ながら「ミイラ」を私たちは見る時間がありませんでした。
またの機会にお預けしたいと思います。
まとめ
大英博物館の起源は、「アイザック・ニュートン」の後継者として王立協会会長を務めた、「ハンス・スローン(古美術収集家)」のコレクションに始まり、1753年に設立されました。
そして、1759年に現在の建物の敷地内にある「モンタギュー・ハウス」で初めて一般公開されました。

▲大英博物館の壁面に貼ってあった安藤広重展の紹介パネル
私たちは、世界三大博物館の一つである「大英博物館」の見学を楽しみに来ました。
産業革命や植民地政策の影響を受けて、世界中から略奪されたものが多くありました。
しかし、文化財保護や研究、庶民の見学を考えると少し意味があったかもしれません。
「ロゼッタ・ストーン」に象徴されるように、200万年前からの世界中の遺物・資料を800万点を管理・研究し、後世のために公開することは大変な意義があると思います。
我々のような、島国の旅人にも、無料で見せてくださり感謝いたします。
この陳列品を200万年前から創作・保存に関係された世界中の方々、「ハンス・スローン」さんはじめ、今日まで「大英博物館」を運営してくださった多くの方々に、深い敬意と感謝を捧げます。
ありがとうございました。
See you(^^♪
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