みなさま、こんにちは♪
私たちシニア夫婦は、「京都旅行」を2泊3日ですることを決めました。
コロナのため3年ぶりの旅となりました。
2日目は「東本願寺」さんに行きました。
私の実家の菩提寺は、西本願寺さんです。
西本願寺に行くつもりが、東本願寺に来てしまいました。
これもご縁だと思い、次回の京都旅行は西本願寺へお参りします。
しかし、有名な東本願寺さんのことはほとんど知りませんので、参詣にあたり最低限のことを知りたいと思いまして、次の4点を調べて整理しました。
旅では、失敗やハプニングも多々ありましたが、結果的に大変満足のいく感動の旅行ができました。
みなさまの旅の参考に少しでもなれば幸いです。
東本願寺とはどのようなお寺さんですか?
東本願寺(ひがしほんがんじ)は、京都市下京区にある真宗大谷派の本山寺院です。
浄土真宗の東本願寺派であり、正式名称は真宗本廟(しんしゅうほんびょう)で、山号はありません。
本尊は「阿弥陀如来」で、開祖は「親鸞聖人」で、現在の門首は26世の「大谷暢裕」さんです。
1602年に東本願寺の12世の「教如」が、徳川家康から寺領を与えられ、建立されました。
東本願寺の名は通称であり、西本願寺(龍谷山本願寺)に対して東に位置することに由来して、愛称は「お東」または「お東さん」です。
浄土真宗はどんな信仰ですか?
浄土教の一派である浄土宗の開祖が「法然」、その弟子の親鸞が「浄土真宗」の開祖です。
「阿弥陀如来」、「釈迦如来」、①龍樹、②天親、③曇鸞、④道綽、⑤善導、⑥源信、⑦源空(法然)、「親鸞」とつながるようです。
①〜⑦は、親鸞が選定したインド、中国、日本の浄土真宗につながる七高僧です。
浄土教は、阿弥陀如来を信仰し、阿弥陀如来が作った極楽浄土への往生を目指します。
浄土真宗は「阿弥陀仏の本願を信じ、念仏を称えて仏となる」と教えます。
「本願」とは、阿弥陀仏が修行中に立てた48の誓願のうち、18番目の願いで、「私が仏になったら、全ての命あるものを必ず迷い苦しみから救い出す」とのことです。
浄土真宗では、この阿弥陀如来の慈悲は絶対であり、信心をもって「南無阿弥陀仏」の念仏を称えれば、必ず極楽浄土に往生できると「他力本願」を説いています。
修行(自力)ではなく、念仏で阿弥陀仏への感謝を称えて極楽往生を果たす「他力念仏」の教えです。
浄土真宗は、鎌倉時代に親鸞が開き、日本で最も信者の多い宗派であるといわれています。
浄土真宗は、10以上の諸派に分かれ、西本願寺(浄土真宗本願寺派)と、東本願寺(真宗本廟)がその代表格です。
真宗教団連合加盟の10派ほか諸派に分かれていますが、宗全体としては、日本の仏教諸宗中、最も多くの寺院(約22,000か寺)と、信徒を擁します。
宗派名(本山所在地)所属寺院数は、①浄土真宗本願寺派(京都市)10,500、②真宗大谷派(京都市)8,900、③真宗高田派(三重県)640、④真宗佛光寺派(京都市)390、⑤真宗興正派(京都市)500、⑥真宗木辺派(滋賀県)200、⑦真宗出雲路派(福井県)60、⑧真宗誠照寺派(福井県)70、⑨真宗讃門徒派(福井県)36、⑩真宗山元派(福井県)21です。
東本願寺と西本願寺はどう違いますか?
浄土宗を開いた法然を師として、親鸞がその教えを発展させて、鎌倉時代に開いたのが浄土真宗です。
その親鸞の遺骨は、中興の祖と称される8世の蓮如に建てられた石山本願寺に祀られていました。
16世紀末になると、織田信長と石山本願寺との間で争いが起こり10年以上続きました。
浄土真宗内部で、信長と和睦する意見と徹底抗戦する意見に分かれました。
仏法の存続を図って、いち早く信長と和議を締結した11世の顕如が、石山本願寺から離れ、のちに豊臣秀吉から土地の寄進を受けて京都に拠点を設けたのが、六条堀川にある現在の本願寺です。
1592年、顕如が50歳で往生すると、石山本願寺に残って戦い続けた元強硬派の長男・教如と、顕如と共に石山本願寺を離れた元穏健派の三男・准如との間で継承をめぐる分裂が起きました。
本願寺の勢力分断を目論んだとされる徳川家康は、教如と結びつき、本願寺の直ぐ近くの烏丸七条に寺領を寄進しました。
これにより本願寺は正式に准如(顕如の三男)の西(本願寺派)と、新たに分派してできた教如の東(大谷派)に分立しました。
経典は、「浄土三部経」である「無量寿経」、「観無量寿経」、「阿弥陀経」です。
また、親鸞聖人の著した「教行信証」や「正信偈」があります。
念仏は、「南無阿弥陀仏」であり、西本願寺は「なもあみだぶつ」、東本願寺は「なむあみだぶつ」と唱えます。
本尊は双方が「阿弥陀如来」です。
西本願寺は、本尊の右側に「親鸞聖人」、左側に「蓮如聖人」を置きます。
東本願寺は、本尊の右側に「帰命尽十方無碍光如来」との「十字名号」、左側に「南無不可思議光如来」との「九字名号」を祀ります。
東本願寺のみどころは何ですか?
東本願寺みどころ5選
東本願寺のみどころは、御影堂、阿弥陀堂、御影堂門、阿弥陀堂門、鐘楼、手水屋形などの重要文化財があります。
特に、「御影堂」と「弥勒堂」の規模と迫力は、日本の木造建築物の最高峰です。
しかし、建造物の意味や内容は少し勉強しないと分かりませんが、小さいところまで宗教の奥深い本質的な内容を反映して建築されています。
また「毛綱」は深雪の中で忍耐する人々の、深い信仰心を表し感動しました。
鹿児島県の「三つの国指定伝統的工芸品」の川辺仏壇の「かくれ念仏」を知った時と同じ衝撃を受けました。
興味がある方は「福岡・佐賀旅行おすすめ【シニア夫婦体験談】感動の2泊3日の総集編」をご覧ください。
ここでは5つに絞ってご紹介したいと思います。
❶御影堂(ごえいどう:重要文化財)
宗祖「親鸞聖人」の御真影が安置され、御影堂と呼ばれています。
御真影の左右には、歴代門首の御影、御本尊・阿弥陀如来の働きを表す「帰命尽十方無碍光如来」の十字御名号と、「南無不可思議光如来」の九字御名号があります。
世界最大級の木造建築で、高さ38m、正面76m、側面58m、建築面積は東大寺大仏殿を上回り、堂内の畳は927枚と規格外の大きさを誇ります。
阿弥陀堂と共に1895(明治28)年に再建され、その際に巨大な用材を引き上げるため、全国の門徒から寄進された毛髪と麻を撚り合わせて作った「毛綱」も残されています。
境内のほぼ中心に位置する和様で建てられ、屋根は瓦葺きの重層入母屋造りです。
堂内は阿弥陀堂と同じく、内陣・外陣・参拝席に分かれ、内陣は横に7つの室に分かれている。
「内陣本間」「十字の間」「九字の間」「飛檐の間」「六軸の間」「新六軸の間」「御簾の間」がある。
「内陣本間」の中央に「御真影」を安置し、左右には歴代門首の絵像が掛けられています。
❷阿弥陀堂(あみだどう:重要文化財)
禅宗様を取り入れた仏堂で、堂内は、内陣・外陣・参拝席に分かれ、内陣の本間中央に須弥壇を設け、その壇上の宮殿内に本尊・阿弥陀如来(木像・立像)が安置されています。
御本尊の左右には、親鸞聖人が「和国の教主」とされた聖徳太子をはじめ、私たちに阿弥陀如来の願いを「南無阿弥陀仏」という真実の言葉によってあきらかにし、親鸞聖人に本願の教えを伝えてくださった、インド・中国・日本の七人の高僧(龍樹大士、天親菩薩、曇鸞和尚、道綽禅師、善導大師、源信僧都、源空上人)の御影があります。
御影堂の南側に建ち、正面52m、側面47m、高さ29mに及ぶ巨大な建物です。
内陣は「仏説阿弥陀経」の世界が表現され、天井から柱にいたるまで金色で飾られています。
❸御影堂門(ごえいどうもん:重要文化財)
人々を浄土真宗の教えが説かれる道場である御影堂へと導く門です。
楼上の堂内には、釈迦如来、左に阿難尊者、右に弥勒菩薩の三尊像が安置されています。
これは、お釈迦様が阿難尊者と弥勒菩薩に真宗の根本経典である「仏説無量寿経」を説かれたこと表しています。
正面21m、側面13m、高さ27mで、木造建築の山門としては世界最大級です。
木造建築の二重門としては、日本一の高さと言われています。
楼上には東本願寺の正式名称「真宗本廟」の額が掲げられています。
京都三大門は、東福寺、知恩院と、東本願寺の「御影堂門」です。
❹阿弥陀堂門(あみだどうもん:重要文化財)
御影堂門の南側に建つ、切妻造・唐破風付の四脚門形式の門です。
江戸時代には「唐門」と呼ばれており、幕末の火災による焼失後、1911(明治44)年に落成されました。
境内で京都駅に一番近く、金色の派手さが目につく、段差の無いバリアフリーの門です。
❺毛綱(けづな)・大橇(おおぞり)の展示
御影堂と阿弥陀堂をつなぐ「造り合い廊下」には、明治時代の再建に関する貴重な資料が展示されています。
「毛綱」とは、麻と髪の毛を撚り合わせて編まれた綱で、両堂に必要な巨大な木材の運搬のため、より強い引き綱となるよう作られたものです。
「大橇」も、巨大な木材を雪の中で運搬するために使用されたと伝わるものです。
当時、ケヤキなどの巨木の搬出や運搬の際、引き綱が切れて事故が相次ぎました。
より強い引き綱を必要とし、女性の髪の毛と麻をより合わせて編まれた毛綱を使用しました。
毛綱は、全部で53本が寄進され、最も大きいものだと長さ110m、太さ40cm、重さ約1トンにも及んだそうです。
東本願寺に展示されている毛綱は、新潟県の門徒から寄進されたものだそうです。
京都駅から東本願寺さんに行く(体験談)
京都駅から徒歩で「西本願寺」さんに向かいました。
観光客も多く、初めてなのでGoogleマップを頼りに進みました。
「御影堂」を目指したのですが、どこでどう間違えたのか「東本願寺」さんへ行ってしまいました。
後戻りもできないので、ご縁と思って「お東さん」をお参りしました。
15:30にお坊さんの一般案内があると思い案内所に伺うと、お東さんは15:00に出発して今日は終わったそうです。
残念でしたが相当に疲れていたので、仏様が休みながらゆっくりお参りしなさいと言われていると勝手に思い込みました。
東本願寺の「御影堂」に入る
「阿弥陀堂門」から入りましたが、向こうに「御影堂門」という大きな正式門がありました。
建物の大きさに圧倒されました。
正面76m、側面58m、高さ38mの世界最大級の木造建築物だそうです。
「御影堂」の中へ登って行きました。
スニーカーをナイロン袋に入れて持ちました。
中に入りますとお坊さんが、数十人の団体さんに説明をしておられました。
皆さん手を合わせておられましたので、門徒さんではないかと思いました。
中央の坐像が「親鸞様」のようです。
左右に歴代の門主様の、御像や書が掛けられていました。
この「御影堂」が中心的な建物のようです。
東本願寺の「阿弥陀堂」に入る
左隣には、「阿弥陀堂」があり移動しました。
御影堂より少し小ぶりに感じました。
それでも、正面52m、側面47m、高さ29mの規模です。
入って驚きました。
天井から柱や壁に至るまで金色で、荘厳極まりない内装です。
極楽浄土を顕していると思いました。
ご本尊の「阿弥陀様」を安置され法然聖人をはじめとする七高僧や聖徳太子の像が掛けられていました。
ちなみに、七高僧(しちこうそう)とは、浄土真宗の宗祖親鸞が選定したインド(天竺)の龍樹菩薩・天親菩薩、中国(震旦)の曇鸞大師・道綽禅師・善導大師、日本(和朝)の源信僧都・源空(法然)上人の7人の高僧を、お釈迦さまの教えを正しく受け止め、明らかにしてくださったと讃嘆しました、と京都国立博物館の「親鸞展」で学び感動しました。
東本願寺のみどころは、御影堂、阿弥陀堂、御影堂門、阿弥陀堂門、鐘楼、手水屋形などの重要文化財があります。
今回は、時間が無くなり、御影堂門、阿弥陀堂門、鐘楼、手水屋形を詳しく見ることができませんでした。
また、渡り廊下にある「毛綱」「大橇」も残念ですが見ることができませんでした。
しかし、御影堂と弥勒堂の規模と迫力は驚きました。
お釈迦様から始まり、浄土門としてインド、中国、日本に伝わり、厳しい戦いの生死と隣り合わせの鎌倉時代に、悪人も含めた全ての人々が修行をしないで「南無阿弥陀仏」と念仏することで即救われるという教えを広めました。
朝廷からの支援と弾圧、武家からの支援と弾圧、仏教他宗からの弾圧を経て、日本最大の仏教宗派になったという、その象徴が「御影堂」や「阿弥陀堂」にあると思いました。
厳しい歴史の中で、庶民を救う営みに敬意を表し感謝の念を捧げます。
まとめ
私たちシニア夫婦は、「京都旅行」を2泊3日ですることを決めました。
2日目は「東本願寺」に行きました。
しかし、有名な東本願寺さんのことはほとんど知りませんので、参詣にあたり最低限のことを知りたいと思いまして、次の4点を調べて整理しました。
浄土真宗の東本願寺派であり、正式名称は真宗本廟です。
1602年に東本願寺の12世の「教如」が、徳川家康から寺領を与えられ、建立されたのが始まりです。
東本願寺の名は通称であり、西本願寺(龍谷山本願寺)に対して東に位置することに由来しています。
浄土教の一派である浄土宗の開祖が「法然」、その弟子の親鸞が「浄土真宗」の開祖で、日本で最も信者の多い宗派であるといわれています。
浄土真宗は「阿弥陀仏の本願を信じ、念仏を称えて仏となる」と教えます。
浄土真宗は、16世紀末に織田信長と争い、和睦と徹底抗戦に分かれました。
和睦した11世・顕如は、豊臣秀吉から寺領を得て、京都に建てたのが現在の本願寺です。
元強硬派の長男・教如と、元穏健派の三男・准如が継承をめぐり分裂しました。
徳川家康は教如に、本願寺近くの烏丸七条に寺領を寄進しました。
本願寺は、准如の西本願寺と、教如の東本願寺に分立して現在に至ります。
東本願寺みどころ5選は、①御影堂、②阿弥陀堂、③御影堂門、④阿弥陀堂門、⑤毛綱・大橇です。
特に、御影堂と弥勒堂の規模と迫力は日本の木造建築物の最高峰です。
また「毛綱」は、深雪の中で忍耐する人々の、深い信仰心を表し感動しました。
お釈迦様の先生であられる阿弥陀如来様は、無限の光と、無限の命を持たれ、「南無阿弥陀佛」と念仏すれば、全ての命が即救われるという教えに感激しました。
「阿弥陀様」「御釈迦様」「聖徳太子様」「龍樹菩薩」「天親菩薩」「曇鸞大師」「道綽禅師」「善導大師」「源信僧都」「源空(法然)上人」「親鸞聖人」門主様始め真宗本廟の皆様方に深い感謝を捧げます。
ありがとうございました。
コロナが終息して3年ぶりの、令和5年の4月は京都、5月は沖縄、6月は福岡・佐賀に旅に出ました。
久しぶりなのでシニア夫婦として、様々な発見と学びがありました。
下記に記しましたので、興味があります方はご覧ください。
「京都旅行おすすめ【2泊3日体験談】京博・古刹・座禅・温泉・総集編」
「沖縄旅行おすすめ【シニア夫婦の体験談】感動の琉球2泊3日の総集編」
「福岡・佐賀旅行おすすめ【シニア夫婦体験談】感動の2泊3日の総集編」
皆様の旅の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
See you(^^♪
コメント