無料日帰りバス旅行|怪しげな鳥栖の宝石店へ|長崎の旅・前半

シニアの旅(国内・海外旅行)

はじめに

みなさま、こんにちは(^^♪

楽天カードからの封書がきっかけで参加した、無料招待の長崎バスツアー。行程で一番長い90分は、まさかの宝石店タイム。逞しい販売員さんと参加者の静かな攻防戦をじっくり観察してきました。前半は「宝石店編」をお届けします。

7月初め、楽天カードから届いた一通の封書。また保険の勧誘かと思いながら開けてみると、「無料ご招待の日帰りバス旅行」のご案内でした。行き先は「長崎九十九島遊覧船バスツアー」。お盆で帰省していた孫たちが帰った後の骨休みにちょうどいいと思い、夫と二人で申し込むことにしました。

私は無料、同行者の夫は7,300円。さらにバス前方の優待席(1人500円)も申し込み、現地現金払いで合計8,300円という計算です。しばらくすると「エントランス」という観光会社から参加証のハガキが届きました。

この手のバスツアーは1人12,000円くらいです。なぜ無料なのか? 楽天カードをよく使っているので、その恩典サービスだろうくらいに考えていました。

詳細が分からないまま迎えた当日

お盆は18人もの子ども夫婦や孫が帰省し、てんてこ舞いの日々。全員を見送ったあとに旅行の準備を始めようとしたら、詳細が書かれた楽天からの封書をなくしていることに気づきました。

当日の支払額や観光先、時間帯を確認しようと何度も電話をかけましたが、繋がらず断念。ネットで調べても詳細は分からずじまいでした。

そこで「エン・トランス バスツアー」で検索してみると、国民生活センターの情報にたどり着きました。この手のツアーは、①スーパーやカード会社の企画で「当選」「無料招待」の案内が届く、②本人分は無料でも同行者は数千円かかる、③観光やご当地グルメに加えて土産物店や特定の展示販売施設への立ち寄りが組まれている、④いわゆる「催眠商法」の会場に案内されることもある、⑤現地での追加料金が発生する場合がある——というのが典型的なパターンなのだそうです。

まさに楽天カードからの案内そのもの。少し不安もよぎりましたが、中国・台湾・インドで似たような商法をひと通り経験してきた身。「日本でそこまで酷いことはないだろう」と腹をくくって参加を決めました。時間はあるし、料金も安いし、未体験の観光地への興味もある。何より「人生は体験してみないと分からない」——そう思っての参加でした。

いざ出発、バス3台135人の大所帯

当日は自宅からタクシーで集合場所へ。バスは3台、参加者は合計135人という規模に驚きました。私たちは2号車45名のメンバー。1人参加が9名、夫婦が7組、女性グループも多く、年齢層は50〜70代の女性が中心でした。運転手さんのすぐ後ろの席だったおかげで、運営側のやり取りがすべて聞こえる特等席になりました。

バスが出発すると、ガイドさんからスケジュールの説明。鳥栖の宝石店で90分、昼食40分、遊覧船50分、水族館は選択制で同時間くらい、カステラ店で30分——という内訳で、宝石店が一番の長丁場だと分かり、思わず二度見してしまいました。

ガイドさんは「昨今は何もかも値上がりしていて、ガソリン代も大変です。会社の運営上、各社と契約して売り上げに協力いただいていますが、もちろん不要なものは買わなくて大丈夫です」と、正直に説明してくれました。この率直さに、なんだか好感を持ちました。40代の男性ガイドさんで、話し上手、まさに年配女性の心をわしづかみにする、憎めない「ババ殺し」ぶりでした。

90分の主役、宝石店にて

鳥栖インターを降りて工業団地を5分ほど走ると、目的地の宝石店に到着。まずトイレ休憩をはさみ、広間に集合すると「このフロアは撮影OK、次の部屋からは禁止です」とアナウンスが。急いで一枚だけ写真を撮りました。

▲撮影OKだったエントランス、ジュエリーが上品に並んでいました

案内された会場には、50席ほどの高級椅子。座り心地は全身にフィットして最高でした。50代くらいの女性スタッフが約30分、会社概要と遠赤外線磁気ネックレスの効能を説明。「俳優の高橋秀樹さんも愛用」というエピソードも添えられ、話しぶりはどこか素人女優風。中国で見た熱血セールスとはまた違うテイストでした。

説明の後は全員がネックレスのサンプルを首にかけられ、「ポカポカしてきますよ」の声。45人の参加者に対して販売員さんは約20人という密度で、壁には有名人の着用写真がずらり。やがて「磁気ネックレス220,000円」の値札が目に飛び込んできました。「これが本命か」と納得。冷え性に悩む、経済的にゆとりのある高齢女性なら、つい心が動くかもしれません。

出口が分かりにくい会場を歩いていると、ぴたりと寄り添う販売員さんが熱心に話しかけてきます。夫が「中国やインド、台湾にも同じようなお店がありましたよ」と軽く返すと、「海外旅行に行くならぜひこれを」と切り返され、夫はそそくさと退散。買いたい人、逃げたい人、売りたい人が入り混じる独特の熱気に、思わず人間観察に夢中になってしまいました。

階下の待合スペースには、通行禁止のロープと至る所の防犯カメラ。まだ時間があるからか、皆さんスマホを見たり居眠りしたりしながら待っていました。出発5分前に上から降りてきた様子を見る限り、購入した方はいなかったようです。

まとめ タダより高いものはない?

無料招待の日帰りバス旅行は、タダだけどわざわざお金を払ってまで行く価値はあるのか」——そう考えさせられる90分でした。事前に詳しい行程を知らされないのは、逃げ道を作らせない工夫なのかもしれません。最初から分かっていたら、参加しなかった気もします。

このツアーの仕組みは、東京・名古屋・大阪・福岡の高速道路インター付近に宝石店の拠点があり、旅行会社がスーパーやカード会社に企画を持ち込む、というもの。企業側は負担なく宣伝ができる仕組みですが、双方が利益を追求しすぎると、どこか胡散臭さも残ります。

それでも、時間があって、体を動かしたくて、話し相手が欲しい高齢者にとっては、無料というだけで十分価値があるのかもしれません。実際、参加者の4分の3ほどは常連さんのような雰囲気で、「興味ない人は下の待合室に行けばいいよ」という声もちらほら。店員さんとのおしゃべりを心から楽しんでいるご婦人もたくさんいらっしゃいました。

満足度を大きく左右するのは、やはりガイドさんの人柄。私たちのガイドさんは正直で誠実、一生懸命な方でした。だからこそ、不満を口にする人は誰一人いませんでした。過酷な現場だろうと思うと、少し体が心配にもなりましたが。

ブログの前半では、主催者側の本来の目的である「宝石店」について感じたことをまとめました。後半では、私たちの本来のお目当てだった「観光編」をお届けします。よろしければ、そちらもぜひお読みください。

ありがとうございました。

See you(^^♪

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